一括表示

霧晴れて雪稜の回廊・・・金糞岳

初めてこの山に登ったのは、二十年近く前のことだった。バードウオッティングの好きな友に率いられ、職場の仲間で歩いた。1時間ほどで登れるとのふれこみで、山に登ったこともない者も気軽に参加した。
いつまでたっても山頂に届かず、結局登りに三時間余りを費やし、皆へとへとだった。山頂も雑木に阻まれ眺望もわるく、一本の木にのぼりついて眺めを得た。

 あの時、元気な若者達は、下山は競い走って降りた。その一人の人は今はもういない。30歳を過ぎたばかりで、突然の他界。その眩しい笑顔とともに、思いもよらないできごとを思い出す。
  
その後、雪の金糞岳は行きたいと思いながら、チャンスが無かった。

蕗のとうの浅緑の春を摘みながら、林道を行く。土砂崩れを渡り小森口で林道と分かれ登山道に入るが、歩きはじめは雪はない。
万作の木がそこかしこにあり、雪の尾根をバックに万作の黄色い花が映える。小森の頭はいつしか過ぎ、やがて現れた残雪を踏みしめ、満開の花を愛でながら春の訪れた中津尾をぼつぼつ登る。林道と交差する手前の尾根の広がりを、自由に歩く。木立の間からは、下山の尾根に雪の奥山が見えかくれする。

鳥越林道に再び出会った所(連状口)で、林道歩き組のメンバーを待つ。風をよけ、尾根下で下山に歩く花房尾根の長い稜線を眺めながら休憩するうちに、曇り空を割って青空が覗いた。今日は、午後から雨の天気予報だが、外れる予感がする。林道の雪は深く、結局たやすく歩くはずだった林道組みは約30分遅れで、合流した。

再び尾根にとりつき、歩くうちにブナの木が目に付くようになる。やがて尾根は気分のいい広がりを見せる。連状の頭(P1083)には、かつては避難小屋があったそうだ。
ブナ林を楽しみながら快適に尾根を登る。鳥越峠から続く小朝の頭、そして大朝の頭と越えて行くが、どこまでもブナとの語らいがある尾根だ。

大朝の頭に近づくと、美濃側から霧が流れ込み金糞岳の山頂を隠していく。そのまま今日一日隠れてしまうのかと心配したが、風が霧を運んでくれる。

霧が流れては、その姿を見せ、また隠れする金糞岳は夢幻の趣をかもし出し、なんとも言えず美しいと思う。

雪庇が美濃側に張り出す尾根を歩き、霧に包まれたブナの木々に酔い、その枝ぶりの美しさに見とれ心を遊ばせる。

最低鞍部から金糞岳に向かっての登りは苦しい。途中ショートスキーが、デポしてあったのは、この方だろうか。一人の登山者と会った。「どこからみえたのですか?」「奥伊吹の方からです。」咄嗟にそのルートが頭に浮かばない。

ブナの林を抜け雪庇の尾根を黙々と登る。振り返れば天吉寺山・伊吹山が見え、雪稜が続く。これが頂上かと思うが、頂上はまた先、まだ先でやっと広大な頂上(1317P)へと導かれた。
]
お天気は回復ぎみだが、遠望はきかず、北に土蔵・大ダワの白い山稜が見えるばかりである。それでも、その広々とした雪原の山頂は、ただただ感激である。

白倉岳に続く雪庇を深谷に向かって下り、再び登り返して雪庇の回廊をまわると、白倉岳の頂上(1270.7)である。今しがたいたばかりの金糞岳を眺め、深呼吸をする。

さてさてお待ちかねのお昼とする。風をよけ北の斜面に腰をおろし、今日はIさん金糞個人山行恒例の山菜やキノコの天ぷらである。男性陣が担ぎ上げてくれた、こごみ・蕗のとう・たらの芽・つくし・蓬・マイタケ等をつぎつぎと天ぷらにしてあげていく。揚げ役の私は、忙しい。あれを揚げて、これを揚げて、美味しいなぁと、わいわい楽しい時間が流れる。コーヒーが香りたつと、みな満腹なり。残雪の山での春の贅沢である。

白倉岳から北に見える遠望の白い嶺峰はどこかな?。上谷山・三国岳みたいだね。北西に見えるのは横山岳。そろそろ、下山にかかろうとすると、7・8人の団体の方が来られた。大阪ベルの会の方々も同じコースを下られるという。

雪稜を下り1161Pで、八草峠方面への県境尾根と分かれる。花房尾根は起伏も少なく、雑木を縫って、また雪原を展望を楽しみながらと快適に歩ける尾根である。金糞岳・白倉岳を振り返ると雪の回廊が遠くに続く。まったく心の謳う尾根歩きを楽しむにいいコースだと思う。

奥山(1056.5)で休憩をし、最後の眺めを惜しみながら、979を過ぎたあたりから南西に向きをかえ尾根を下っていく。広々としたコバの上で再び休憩をして、ここからは高山キャンプ場に向かって単調な下りとなる。

タムシバの清楚な白い花、イワナシの愛らしい桃色、キンキマメ桜の花のはじらい、花々の笑みが山歩きに色を添えてくれるありがたさを思い歩く。

その花と出会って、子どもの頃の野山をかけまわったことを思い出した。この花を「じじばば」と呼んで摘んだあの頃、里山はこどもの遊び場であり杣人の生活の場所であった。

その花の名は、「春蘭」という。

2005年4月10日
曇り時々霧、のち晴れ
コース・・高山キャンプ場(7:20)―鳥越林道車止める(7:37)―小森口(7:54)―(8:40)連状口(9:10)―連状の頭―小朝の頭―大朝の頭(10:26)―最低鞍部―(11:00)金糞岳―(11:10)白倉岳(12:43)―県境稜線花房尾根分岐―五郎の頭(13:40)―(14:30)奥山(14:40)―滝谷の頭(15:07)−高山キャンプ場(16:35)−車回収―高山キャンプ場(17:05)
Sハイ・I氏個人山行同行(12名)

2005/04/21(Thu) 22:44:46  [No.119]


早うさん 愛塾山行でしたか
Ryokuも参加したかった、なのに野暮用で山ノ神界隈をほっいてた。

>白倉岳に続く雪庇を深谷に向かって下り、再び登り返して雪庇の回廊をまわると、白倉岳の頂上(1270.7)である。今しがたいたばかりの金糞岳を眺め、深呼吸をする。
>さてさてお待ちかねのお昼とする。風をよけ北の斜面に腰をおろし、今日はIさん金糞個人山行恒例の山菜やキノコの天ぷらである。男性陣が担ぎ上げてくれた、こごみ・蕗のとう・たらの芽・つくし・蓬・マイタケ等をつぎつぎと天ぷらにしてあげていく。揚げ役の私は、忙しい。あれを揚げて、これを揚げて、美味しいなぁと、わいわい楽しい時間が流れる。コーヒーが香りたつと、みな満腹なり。残雪の山での春の贅沢である。

筋肉も脳も好い刺激の後にエッセンスの食卓だ。(^^)(^^)(^^)
皆さんそれぞれの持ち味いっぱい、天ぷらさぞかし美味かろうて。ゴックン
琥珀の泡はのど鎮子蹴りますね、山遊びはこう有りたいです・・・人好きずきだけどね。30分の昼タイムは少々忙しいなあ

>白倉岳から北に見える遠望の白い嶺峰はどこかな?。上谷山・三国岳みたいだね。北西に見えるのは横山岳。

アアみんな歩いた山々だ、ああだこうだと蘊蓄たれてる人は居たでしょね。
           
               緑水。

2005/04/22(Fri) 13:06:09  [No.124]


こんばんわ〜。緑水さん。

> Ryokuも参加したかった。

こられていたら楽しかったでしょうね(~o~)。またご一緒できるといいですね〜。
>

> 筋肉も脳も好い刺激の後にエッセンスの食卓だ。(^^)(^^)(^^)
> 皆さんそれぞれの持ち味いっぱい、天ぷらさぞかし美味
30分の昼タイムは少々忙しいなあ

旬の山菜のてんぷらは美味しいですよ〜。時間書きまちがってました。1時間30分でした。

2005/04/24(Sun) 22:18:47  [No.134]


とっちゃん、こんばんは。周遊ロングコース頑張りましたね。
金糞には何回か登っていますが、周遊ルートは未踏です。先を越されてしまいました。
連状ノ頭の小屋には30年前に泊まった事があります。「秘境 奥美濃の山旅」に書かれた
「20人泊まれる小屋ができた」という記述につられて行ってみると、そこにあったのは
トタンの壁を三角に立てかけただけの掘っ立て小屋。
前で呆然と立ちつくしたことを思い出します。
あの頃は周遊ルートなんか夢のまた夢でした。
それも日帰りでこなせる時代になったんやね。
折を見て行ってみます。

         山日和

2005/04/22(Fri) 18:37:48  [No.126]


こんばんわ〜。

>周遊ロングコース頑張りましたね。

あいかわらず、足のことを心配しながら、それでもあるかずにはいられません。これって病気かなぁ〜。(@_@)

> 金糞には何回か登っていますが、周遊ルートは未踏です。先を越されてしまいました。

いいコースですよ、花房尾根ぜひ歩いてくださいね。

> 連状ノ頭の小屋には30年前に泊まった事があります。「秘境 奥美濃の山旅」に書かれた
> 「20人泊まれる小屋ができた」という記述につられて行ってみると、そこにあったのは
> トタンの壁を三角に立てかけただけの掘っ立て小屋。
> 前で呆然と立ちつくしたことを思い出します。

え〜、そんな昔?山日和さんっていったい何歳ですか〜??(笑(~o~))

2005/04/24(Sun) 22:37:11  [No.135]


とっちゃん こんにちは

雪稜の回廊、いい山だったようですね。
金糞岳から白倉岳への雪稜は、実にすばらしいです。
それに、お昼のてんぷらもおいしそう。
私、山菜とキノコは、ことのほか大好きです。

以前、私が金糞岳に始めて登ったのは新緑のころ。
頂上に着くと、なんとハエが100匹くらい頭のまわりを飛び回り、
うかつに口もあけられないので食事ができず、
空きっ腹かかえて下りてきた思い出がありますね。

ところで、奥山から高山への下山の道は、
道の左右の木という木がテープだらけで、鬱陶しくありませんでしたか?

よい山旅を!
                       洞吹(どうすい)

2005/04/24(Sun) 10:28:04  [No.128]


こんばんわ〜。

> 金糞岳から白倉岳への雪稜は、実にすばらしいです。

 ほんと、よかったです。残念だったのは、4月のせいか雪がちょっぴり白さにかけるところでした。新雪が積もるともっときれいなんでしょうが。

> それに、お昼のてんぷらもおいしそう。
> 私、山菜とキノコは、ことのほか大好きです。

ぜひ、今度一緒にてんぷら山行しましょうね〜。私は健康上、家ではオリーブオイルでてんぷらしてます 。

> 以前、私が金糞岳に始めて登ったのは新緑のころ。
> 頂上に着くと、なんとハエが100匹くらい頭のまわりを飛び回り、
> うかつに口もあけられないので食事ができず、
> 空きっ腹かかえて下りてきた思い出がありますね。

そりゃこわかったね〜。一目散に退散したくなっちゃうね。

>
> ところで、奥山から高山への下山の道は、
> 道の左右の木という木がテープだらけで、鬱陶しくありませんでしたか?

今回は、あんまりなかったよ。

花に気をとられてて、気づかなかったのかなぁ。

2005/04/24(Sun) 22:45:33  [No.136]


とっちゃんさん、こんばんは(^^)

> 霧晴れて雪稜の回廊・・・金糞岳
金糞岳は僕も以前景色に大感動した山でしたので、楽しく拝読させていただきました。あのときも林道が凍結と積雪で上れずしんどかった(^^;) 下山時のズボズボの雪にも足が疲れました〜。
でもあの景色は忘れられません。素敵な好きな山の1つとなりました(^^)

2005/04/26(Tue) 21:47:30  [No.146]


矢問さん、こんばんわ〜。

> でもあの景色は忘れられません。素敵な好きな山の1つとなりました(^^)

今回ご一緒させてもらった方も、お気に入りの山で毎年登ってはります。

私も大好きな山になりました。来年も行きたいなぁって思ってます。雪は真っ白で綺麗な時期に。

2005/04/26(Tue) 23:01:48  [No.152]


掲示板に戻る