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【大峰】八経ヶ岳・・・手前まで (画像サイズ: 1000×750 304kB)

 週末は強い寒波が入ってきた。北のほうは雪マークが並んでいる。
奈良県は天川村も上北山村も晴れ。そこで体力測定も兼ねて厳冬期の近畿最高峰、八経ヶ岳の日帰りを試みた。

【日 時】2006年2月4日(土)
【山 域】大峰山脈 八経ヶ岳周辺http
【天 候】小雪
【コース】熊渡7:42---8:18林道終点---10:23川合道出合10:36---12:40日裏山---13:13狼平
     14:04---15:26尾根分岐15:39---16:38林道終点---17:05熊渡

 天川川合までのアプローチは驚くほど雪が消えていた。川迫川沿いの林道(国道)もほとんど積雪なしで拍子抜けである。
熊渡の橋の向こうでゲートが閉じられていた。仕方なく橋の袂のガケ下に駐車する。あまり車を止めたくない場所ではあるが。
 予報とは裏腹に小雪が舞っている。フリースを脱いでアンダーシャツの上にアウターを着る。
弥山川への林道上も地肌が出ている。途中からうっすらと雪が積もりだして、弥山川へのルートを分岐すると間もなく林道終点で
ある。

 暗い植林帯をジグザクに上がっていくと、やっと自然林のお目見えだ。と言っても半分は植林に占められているが、やはり明る
さが違う。
ここからはカナビキ谷右岸の尾根に乗る。雪は堅く締まってビブラムの形がうっすらと付く程度。登山靴のエッジが1センチもかか
ればしっかりグリップするのでアイゼンを履くほどでもない。
しかし傾斜が増すにつれて、雪の下がアイスバーンに変わってきた。しばらくはだましだまし登っていたが、何回かこけかけてた
まらずアイゼンを装着。格段に楽になった。
 尾根上には大きなブナも出てきて気分がいい。一瞬青空が見えたりして期待を持たせるのだが、すぐにもとの雪空に戻る。
 
 尾根上に潅木が茂り出すと右のカナビキ谷源頭へ振って急登が続く。
この源頭部は素晴らしい霧氷の森となって
おり、真ん中を一条の細流が凍りつくこともなく小さな音を立てて「シャラシャラ」と流れていた。
 アイゼンが小気味よく利く急斜面を登りつめると広々とした尾根上の台地に出た。川合からの登山道出合だ。
このコル状の台地は見事なブナ林で、あたり一面霧氷の花が満開である。

 ここからは川合から八経ヶ岳へのトラディショナルな登山道となるのだが、トレースは一切ない。
登山道は山腹を巻くように付けられているのだが、木に巻かれたテープ類は雪氷に覆われてほとんどわからず、どこがルートなのか
判然としない。まあ別にどこを歩いてもいいのではあるが。
尾根通しに行けば間違いはないが体力を消耗したくない。しかしボーッとトラバースしていると支尾根に誘い込まれる恐れがある。
GPSで現在位置を確認しながら前進する。時折現われる黄色い標識が心強い。
 
 頂仙岳のトラバースを終えたところで狼平への道でなく、明星ヶ岳への尾根通しを選ぶ。
展望はまったくない。この雪深いはずの尾根でもワカンは不要。アイゼンでガシガシ歩く。
 1725mの日裏山の次のピークで展望が開ける。が、正面に見えるはずの八経ヶ岳も雲の中。わずかに弥山川源頭が見下ろせる程度
である。
時間は12時40分。まだ1時間以上かかりそうだ。鍋ランチをカットしたとしても時間的に厳しそうである。
(ほんとは体力的にも厳しかったのだが。それに頂上へ行っても何も見えないだろうし・・・。)
狼平へ下って避難小屋でランチとしよう。
 最低鞍部から弥山川源流へ急降下。ここは何故か3回も使っている。一面雪で覆われた源頭の平流は無雪期とはまったく違う印象
である。岩の上にこんもりと積った雪が可愛らしい。
 落とし穴があった。どこまでが河原でどこからが水流なのかわからない。
河原に足を置いたつもりがズボズボと水の中へ入ってしまった。水深はヒザより上。あわてて体勢を立て直そうとしたが両足とも
はまってしまい、危うく横転寸前でなんとか持ち直してホントの河原に這い上がった。ずぶ濡れのアウターはすぐに凍りついてしまった。
雪山で川にはまるとは情けない。
 この後は右岸の高みを大きく巻いて狼平の避難小屋に到着。小屋の扉は半開きになっており、下がつっかえているのか閉まらない。
それでも冬の小屋というのはありがたいもので、荷物を広げて店開きである。
インナーも水に濡れたので、フリースをじかに着てダウンをはおればポカポカだ。
腕時計を外して気温を測ってみるとマイナス7.6℃。それでもそう寒くは感じない。手袋のスペアもある。

 下りも長丁場なのでゆっくりはできない。いつもより短めのランチを済まし、吊橋を渡って高崎横手への巻き道に入るが、どこ
が道なのかさっぱりわからない。左方向に進めばいずれは稜線に出るという意識が強くてついつい上に進んでしまうが、GPSで確認
すると本来の方向とは90度左へ振っている。方向だけ決めて適当に樹林の中を歩くとちょうどレンゲ道との分岐に出た。

 昼を過ぎても雪はまったく緩んでいない。カナビキ谷右岸尾根への分岐でひと息入れていると足音が近付いてきた。
もう3時半なのに空耳かと思って谷の方を見ると大きなザックを担いだ単独者が上がってきた。狼平まで行けなくても適当なところ
で泊まりますと言う。
昼過ぎに出てきたという彼の話では、下ではずっと雪が降り続いて国道も凍結していたらしい。
 
 林道まで下りてホッとしたら、朝にはなかったアイスバーンができており、何度もこけながら熊渡への道を慎重に歩いた。
見上げる頭上には今さらの青空が広がっていた。

                         山日和

2006/02/05(Sun) 12:48:49  [No.1654]


  Re: 【大峰】八経ヶ岳・・・手前まで 投稿者:伊勢山上住人  URL

山日和さん、こんにちは。
山日和さんにしては、早いレポのアップですね。

> 体力測定も兼ねて厳冬期の近畿最高峰、八経ヶ岳の日帰りを試みた。

最近はグループでの「たのしい」山行きが多かったですが、
狼の本性がうずいて来て、牙を出しましたね。

> どこがルートなのか判然としない。まあ別にどこを歩いてもいいのではあるが。
> 方向だけ決めて適当に樹林の中を歩くとちょうどレンゲ道との分岐に出た。

冒険心を満たしてくれる、こういった感覚が私は好きです。

> (ほんとは体力的にも厳しかったのだが。それに頂上へ行っても何も見えないだろうし・・・。)

山日和さんの退却には、自分を納得させる理由付けが必要なのですね。

>  落とし穴があった。河原に足を置いたつもりがズボズボと水の中へ入ってしまった。
> ずぶ濡れのアウターはすぐに凍りついてしまった。
> インナーも水に濡れたので、フリースをじかに着てダウンをはおればポカポカだ。

加藤文太郎と同じく氷点下で水につかっても平然なんですね。

山日和さんの実力に今更ながらの賞賛の拍手を送ります。  伊勢山上住人

2006/02/05(Sun) 14:37:08  [No.1655]


お伊勢さん(なんかお参りするみたいですね^_^;)どうもです。

> 山日和さんにしては、早いレポのアップですね。

以前は当日の夜の内に仕上げてたもんですよ。

> 狼の本性がうずいて来て、牙を出しましたね。

ガオーッ(^_-)

> 山日和さんの退却には、自分を納得させる理由付けが必要なのですね。

書いてるだけです。(^^ゞ

> 加藤文太郎と同じく氷点下で水につかっても平然なんですね。

はまった時はあせりましたよ。危うく首まで浸かるとこでした。(^_^;)

> 山日和さんの実力に今更ながらの賞賛の拍手を送ります。  

頂上まで行けなかったただの根性なしです・・・(;_:)

                    山日和

2006/02/05(Sun) 23:38:06  [No.1665]


  Re: 【大峰】八経ヶ岳・・・手前まで 投稿者:とっちゃん(こと)

山さん、こんばんわ〜。

近畿は、週末、雪だったんですね。四国は晴天で、青空の下帰って来ましたが、こちらに帰ってくると雪が一面でした。

このあたりのコースは、何年前だったかDOPPOさんが冬にも歩かれていて、興味を持っていたところです。

秋だったか、この登りのコースでDOPPOさんとご一緒できるチャンスがあったのですが、雨で残念しました。

なかなか手ごたえのあるコースだったようですね。

>アイゼンが小気味よく利く急斜面を登りつめると広々とした尾根上の台地に出た。川合からの登山道出合だ。
このコル状の台地は見事なブナ林で、あたり一面霧氷の花が満開である。

いいなぁ〜。ブナの霧氷。このあたりのブナの木は太い木もあるの?

>頂仙岳のトラバースを終えたところで狼平への道でなく、明星ヶ岳への尾根通しを選ぶ。展望はまったくない。この雪深いはずの尾根でもワカンは不要。アイゼンでガシガシ歩く。1725mの日裏山の次のピークで展望が開ける。が、正面に見えるはずの八経ヶ岳も雲の中。

明星岳へは尾根で目指したんですね。雪の季節、やっぱり、八教ガ岳は遠いんやなぁ〜。

>一面雪で覆われた源頭の平流は無雪期とはまったく違う印象である。岩の上にこんもりと積った雪が可愛らしい。落とし穴があった。どこまでが河原でどこからが水流なのかわからない。河原に足を置いたつもりがズボズボと水の中へ入ってしまった。

寒〜。冷た〜。って、声が聞こえそう。怪我や凍傷にならなくてよかったよ。

>吊橋を渡って高崎横手への巻き道に入るが、どこが道なのかさっぱりわからない。左方向に進めばいずれは稜線に出るという意識が強くてついつい上に進んでしまうが、GPSで確認すると本来の方向とは90度左へ振っている。

GPSがしっかり役にたってくれたんだね。霧や雪の時は心強い見方になるね。ほんと。

単独の雪山、ねらってたコースで堪能できてよかったよかった。

2006/02/06(Mon) 00:24:23  [No.1667]


とっちゃん、どうもです。
晴れるはずだったんですが・・・(^_^;)

> いいなぁ〜。ブナの霧氷。このあたりのブナの木は太い木もあるの?

びっくりするような巨木はないけれど、そこそこ大きな木はありますよ。

> 寒〜。冷た〜。って、声が聞こえそう。怪我や凍傷にならなくてよかったよ。

水に浸かっても意外と冷たくなかったですよ。靴もスパッツもアウターも全部ゴアテックスやからね。すぐに逃げれば中までは

> GPSがしっかり役にたってくれたんだね。霧や雪の時は心強い見方になるね。ほんと。

そうやね。GPSと地形図を照らし合わせれば完璧にOKですね。

> 単独の雪山、ねらってたコースで堪能できてよかったよかった。

もうひと息やったけどね(^^ゞ

                       山日和

2006/02/06(Mon) 22:18:15  [No.1678]


山日和さんへ

うあ、寒そう。読んでて凍えてきました。
土曜日は今年最高の寒波到来と聞いて、山の用意すらしませんでしたのに、
朝から夕方まで、寒空の中を信じられません。

いくら沢が似合う山日和さんでも、この季節に入水しなくても。(^^;
ふと、赤いヘルメットをかぶって、息子さんと遠くの方で沢歩きされている姿を
思い出しました。確かあの時も通りすがりでほとんどお話ししませんでしたね。
最近の山日和さんの山行は楽しそうで、随分とお変わりになられたな〜と
微笑ましく拝見しています。(^^)

2006/02/06(Mon) 01:55:28  [No.1671]


コダマさん、どうもです。

> 土曜日は今年最高の寒波到来と聞いて、山の用意すらしませんでしたのに、
> 朝から夕方まで、寒空の中を信じられません。

意外と寒さは感じなかったですよ。濡れネズミになるまで肌着のインナー1枚にアウターを着てただけで平気でしたから。

> いくら沢が似合う山日和さんでも、この季節に入水しなくても。(^^;

グェー、好きで入ったんじゃないっちゅーに(^_^;)
入水って、人を自殺志願者みたいに言わんといてー。

> ふと、赤いヘルメットをかぶって、息子さんと遠くの方で沢歩きされている姿を
> 思い出しました。確かあの時も通りすがりでほとんどお話ししませんでしたね。
> 最近の山日和さんの山行は楽しそうで、随分とお変わりになられたな〜と
> 微笑ましく拝見しています。(^^)

懐かしいですねー。(^_^)あれからもう5年ですね。
本質的にはなにも変わってないつもりなんですが、あの頃の山行は楽しそうに見えませんでしたか・・・(^_-)

                        山日和

2006/02/06(Mon) 22:26:15  [No.1679]


山日和 さんおはようさん
ピリピリと伝わってきますね 参考になります

> そこで体力測定も兼ねて厳冬期の近畿最高峰、八経ヶ岳の日帰りを試みた。

> ここからはカナビキ谷右岸の尾根に乗る。雪は堅く締まってビブラムの形がうっすらと付く程度。登山靴のエッジが1センチもかかればしっかりグリップするのでアイゼンを履くほどでもない。

道具は身を助けてくれますね 加齢と友に有り難さを感じる

> 尾根上に潅木が茂り出すと右のカナビキ谷源頭へ振って急登が続く。
この源頭部は素晴らしい霧氷の森となっており、真ん中を一条の細流が凍りつくこともなく小さな音を立てて「シャラシャラ」と流れていた。
> 川合からの登山道出合だ。

好い感じの登高ですね この当たりの山毛欅林も最高です

> 展望はまったくない。この雪深いはずの尾根でもワカンは不要。アイゼンでガシガシ歩く。

最後までカンジキ使わなくても良かったのだ 春山だ 

> 狼平へ下って避難小屋でランチとしよう。
> 冬の小屋というのはありがたいもので、荷物を広げて店開きである

頼りになる 冬場の避難小屋はお袋の味 鈴鹿にも欲しいなあです

> 腕時計を外して気温を測ってみるとマイナス7.6℃。

竜の背で風雪に吹かれてナベプシューしてたけれど 寒さが強まって耐寒訓練の様でした

> 見上げる頭上には今さらの青空が広がっていた。

弥山川流域 気になる山域です
で! 体力気力測定結果は・・・甲種合格かな (^0-)
    
       丙種ギリギリ 緑水より

2006/02/06(Mon) 10:39:03  [No.1672]


緑水さん、どうもです。

> ピリピリと伝わってきますね 参考になります

心地よい緊張感がありました。

> 好い感じの登高ですね この当たりの山毛欅林も最高です

尾根の下部はあまり面白くないですが、川合道に出る手前からの雰囲気は最高でした。

> 最後までカンジキ使わなくても良かったのだ 春山だ 

想定外でした。最初はスノーシューを持って行こうかと思ったのですが、正解でした。

> 頼りになる 冬場の避難小屋はお袋の味 鈴鹿にも欲しいなあです

そうですね。(^_^)

> で! 体力気力測定結果は・・・甲種合格かな (^0-)

病気のため兵役免除でした・・・(^_-)


                山日和

2006/02/06(Mon) 22:30:23  [No.1680]


山日和さん こんばんは

>  週末は強い寒波が入ってきた。北のほうは雪マークが並んでいる。

私も、普段なら、喜んでどこぞに朝寝坊に出かけるところなのですが、
あいにく所用で、お預けでした。

> このコル状の台地は見事なブナ林で、あたり一面霧氷の花が満開である。

厳しい登りを抜けると、ほっとする台地があるのですね。
ピリッとした空気が伝わってくるようです。

> GPSで現在位置を確認しながら前進する。時折現われる黄色い標識が心強い。

むむむ、武器が出たな。
頼りになる味方だったですか?
低温下での動作はどのくらいまで保証されているのかな。
電池の持ちも気になるところです。

> 時間は12時40分。まだ1時間以上かかりそうだ。鍋ランチをカットしたとしても時間的に厳しそうである。
> (ほんとは体力的にも厳しかったのだが。それに頂上へ行っても何も見えないだろうし・・・。)
> 狼平へ下って避難小屋でランチとしよう。

それは賢明な選択だと思いまーす。
しかし、いくら頂上へ行けなかった替わりと言っても、
寒中水泳までやらかすとは、さすが山日和さん、イベントが盛りだくさんですねえ。

> 見上げる頭上には今さらの青空が広がっていた。

マーフィの法則「山を下りたら天気が良くなる」
お疲れさまでした。

                                   洞吹(どうすい)

2006/02/06(Mon) 18:10:04  [No.1676]


洞吹さん、どうもです。

> 厳しい登りを抜けると、ほっとする台地があるのですね。
> ピリッとした空気が伝わってくるようです。

このコルはホントに雰囲気抜群な場所。以前一緒に川合からテント泊で行った時もここを通ってますよ。

> むむむ、武器が出たな。
> 頼りになる味方だったですか?
> 低温下での動作はどのくらいまで保証されているのかな。
> 電池の持ちも気になるところです。

ウソを平気で言うパートナーよりよっぽど役に立ちます。(^_-)
動作温度範囲は-15℃〜70℃となっています。この日は終日-10℃くらいだった思いますが、
まったく防寒対策せずにザックの外側に装着して問題ありませんでした。電池はニッケル水素です。
前回からの使いさしを入れていたので途中で交換しましたが、充電したてであれば十分1日持つでしょう。

> 寒中水泳までやらかすとは、さすが山日和さん、イベントが盛りだくさんですねえ。

小屋では着替える時に乾布摩擦までやりました。(←ウソ)

> マーフィの法則「山を下りたら天気が良くなる」

そうなんですよねー。「いい予報は外れる」ですね。(^^ゞ

                      山日和

2006/02/06(Mon) 22:42:30  [No.1681]


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