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【台高】水無山東尾根−静謐の森を訪ねて(その1)

水無山東尾根から北部台高縦走路を経て馬駈ケ場へ
木屋谷川源流域の森を巡るバリエーションルート

【山 域】 台高 水無山・国見山周辺
【日 時】 2003/7/26(土)
【天 候】 晴、稜線はガス
【メンバー】 単独
【コース】 万才橋8:10---奥山谷出合9:05/9:10
---水無山東尾根のコバ9:50/10:10---水無山10:55---国見山11:20
---馬駈ケ辻11:30---ca1300mピーク(昼食)11:55/13:20
---木梶山分岐13:35/14:20---奥山谷出合15:25---万才橋16:00

木屋谷川と奥山谷を分ける水無山東尾根。
奥山谷出合から取り付くその出だしは、
地形図で想像していたより痩せた尾根だった。

しばしの急登をゆっくりと登る。
やがて一抱え半はある一本のブナが現われ、
間もなく傾斜も緩み尾根が大きく広がると、
そこに静謐の森はあった。
まるで公園のように、
ゆるゆるとした斜面に広がるブナとヒメシャラが織り成すその森は、
なにかしら艶めかしく、奥へ奥へと私を誘(いざな)う。

突然、鋭い音色の鹿笛が響くと、
私を認めたシカの一群が白いお尻を振りながら、
森の奥へと姿を消して行った。

静かなコバに足を止め、そっと目を閉じると、
にわかに、鳥の鳴き声、風の息、木の葉のざわめきが迫る。
静かな森は、森の息吹で満ち満ちているのだ。
少し漂いはじめたガスに、森の奥は光を失い、
影絵のように鈍い広がりを見せている。
静謐の森。
私の魂は嬉々として木立ちの間を遊び、苔むした倒木に休む。
まさにここは静謐の森。
(その2に続く)
                    洞吹(どうすい)




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13. 【台高】水無山東尾根−静謐の森を訪ねて(その2)
 2003年07月28日 月曜日 00時41分 柳川洞吹

【台高】水無山東尾根−静謐の森を訪ねて(その2)

(その1から続き)
静謐の森の奥から岩場まじりの急斜面を登ると、水無山へ出た。
木立ちに囲まれ、展望はない。
ここから北へ、「台高北部縦走路」の標識が付いている登山道を進む。
国見山の手前にある展望地の「ウシログラ」に出てみたが、
ガスで何も見えない。

国見山を通り、木屋谷の源頭部でそのゆるい斜面に入って少し散歩。
その先がすぐ馬駈ケ辻で、
ここから縦走路をはずれて東へ伸びる尾根に入る。
次のca1300mの明るい小ピークで昼食とする。
今日は、半袖シャツではチキン肌になるくらい寒い。
おかげでそう汗もかかず、暑がりの洞吹としては、幸運な日だ。
しかし今日は、夏だからといって沢登りを計画しないでよかった。
こんな日に水に入っていたら、
いくら寒いのが好きなワシでも、ガタガタ震えが止まらないであろう。

食後は、平坦な尾根を引き続き東へ進む。
このあたりが「馬駈ケ場」という場所のはずだが、
先ほどの縦走路にも昔から
「馬駈ケ場」という標識がぶら下がっている場所がある。
どちらが本家か知らないが、
縦走路との分岐点が「馬駈ケ辻」だから、こちらが元祖馬駈ケ場なのだと思う。

ガスは奈良県側から湧いているようで、
主稜線を離れるにつれてガスが薄くなってきた。
木屋谷川の対岸に延びる、
桧塚奥峰から桧塚への美しい草原地帯も展望できる。

しばらく歩くうちに、なんだか強烈な睡魔が襲ってきた。
歩きながら居眠りをしているのだろう、
時々ヒザがガクッと折れて目が醒める。
居眠り歩行だ。
もうたまらず、木梶山の分岐の先の小広い場所にシートを広げて、
ゴロンと横になったところまでは覚えている。
気が付くと、40分ほど熟睡していたようだ。
すっきりした。

ここからすぐ先で林道に出る。
その林道を200mほど進んだところで、
右の斜面に踏み跡とテープが数本取り付けられているのが目に入った。
このあたりでお馴染みの「登山道」と印刷した幅広テープも付けられている。
千秋林道の終点あたりに出られるのかも知れないと思い、
この踏み跡を辿ることにする。

現在位置を失わぬよう、踏み跡のルートを地形図上で追いながら、
薄い踏み跡を辿る。
あまりに薄い踏み跡なので、
時々は四方八方を見透かしたり、
テープファインディングをする必要があるが、
方向的には林道終点へ向かっているようだ。

しかし、谷を一本渡り、
先の尾根に上がったところで、踏み跡がわからなくなった。
ふと見ると、すぐ下の急傾斜部にフィックスロープが付けられている。
ちょっと道の付き方に無理があるなと思いながらも、それを伝うと、
谷底まで降りて、そこで行き詰まってしまった。

しばらく谷底の流れの横を伝い、次の小尾根を這い上がる。
もうそろそろ林道の末端部の手前あたりだが、
それが自分のいる高さより上なのか下なのか。
高度計は電池が減ったのか、ちょいと不正確のようで、
あてにはできない。

上だろうなと思って登ってみると、ずっと登りで、
隣りの尾根との間に深い谷を挟んでいるので、林道に出られそうにない。
下かいなと思って次の小尾根を降りると、
偶然、谷に沿った水平道の薄い踏み跡に当たった。
その薄い踏み跡を進んで見る。

しばらくして、なにやら見覚えのある場所にいることに気がついた。
何度か遡行している場所だ。
ここは、木屋谷川本流の奥山谷出合のすぐ上部。
踏み跡はすぐ右岸に渡り、少し斜面を上がると、
今朝の水無山東尾根の取り付き点に出た。

むむ、千秋林道はどこに行ってしまったのだ。
こうなっては、林道経由よりこちらのほうが近道だが、
あからさまな「結果オーライ」に、
ピンポイント芸術協会理事長の洞吹は、
憮然とした気持ちで万才橋に向かって歩くのであった。

                      洞吹(どうすい)




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14. Re:【台高】水無山東尾根−静謐の森を訪ねて(その2)
 2003年07月28日 月曜日 22時22分 山日和

洞吹さん、こんばんは。
こちらは初めてでしたか。何番煎じでもいいものはいいですよね。(^_^;)

馬駈ヶ場はあのピーク一帯の名称のようです。主稜線上にあったのでは
馬駈ヶ辻という地名が意味を持ちませんね。

おやおや、最後は大変な所に出られましたね。あのテープはおそらく林道
下部に出るのだろうと思いながら、二度とも見送りました。ベタ張りして
あったので、楽に下りられると思っていたのですが・・・

夏の遠征はどちらですか?

               山日和




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15. Re2:【台高】水無山東尾根−静謐の森を訪ねて(その2)
 2003年07月29日 火曜日 00時09分 柳川洞吹

山日和さん こんばんは

またしても三番煎じですが、やはり密の味わいでした。
「いいものはいい、うまいものはうまい」ですね。

山日和さんと緑水さんのレポートを参考にしたと書くつもりが、
書き忘れて、そのままアップしてしまいました。
山日和さん命名の「水無山東尾根」の名称は、定着ですね。

>おやおや、最後は大変な所に出られましたね。あのテープはおそらく林道
>下部に出るのだろうと思いながら、二度とも見送りました。ベタ張りして
>あったので、楽に下りられると思っていたのですが・・・

出だしはベタ張りでしたが、降りるほどにほどよくなって、
ついに欲しいところでは見つけられず、
「こりゃ、はずしたな」と思いながらも、
地形図上の位置からすると、林道はダメでも、
悪くても奥山谷の出合へ着けるみたいやなあと思っていたら、
そのとおりになりました。
そのつもりではなかったのですがね。(^^;

>夏の遠征はどちらですか?

あれやこれやと、考え中ですねん。

よい山旅を!
                 洞吹(どうすい)

2006/03/17(Fri) 19:16:26  [No.1954]


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