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 某HPで見てから気になっていた舟ノ川源流部、大峰奥駈西側にある
「神仙平」。大峰支稜の雄、七面山と結んだ周回コースで訪れてみた。

【日 時】2003年10月25日(土)
【山 域】大峰山脈中部 仏生ヶ岳周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】Y夫妻、Tさん、山日和
【コースタイム】七面山登山口8:20---9:18七面谷9:30---10:16神仙平10:42
     ---11:32舟ノタワ11:40---11:50昼食12:40---14:07七面山
     東峰14:16---14:42アケボノ平15:16---16:29登山口

 工事による車線規制に阪神高速松原線の通行止めも重なって近畿道
の松原JC付近は大渋滞。通過に1時間もかかってしまいどうなる事かと
思われたがあとはスムーズに進み、予定の湯ノ又幕営地には12時半前
に到着することができた。
 本日はおでん鍋を囲んでの小宴。久し振りの顔合わせに話も弾み、
2時前にやっと就寝となった。頭上には満点の星空がきらめいている。
明日(もう今日だが)は天気の心配はなさそうだ。

 今秋一番の冷え込みだったらしく、さすがに寒かった。撤収後、車
で七面山登山口へ向う。帰りはここへ下りてくるのだ。
片付けにゆっくりし過ぎてちょっと遅いスタートとなった。
 標高はここですでに1000mを越えている。車を置いて林道を奥へと進
む。道は大きくカーブしながら緩やかに下っていく。対岸には2度訪れ
た中尾の長い稜線が朝日を浴びて輝いている。山腹の所々にはきらめく
紅葉を散りばめている。

 林道は再び登りに転じ、広いガレ谷を渡るところで崩壊していた。
その先にはまだしっかりとした林道が続いており、谷を渡って間もなく
右側に「七面山登山口」の看板が現われた。
はて、こんなところに登山道があったのか。少し上がってみたがテープ
がふたつほど付いていただけで道らしきものはない。
 ここから左寄りの斜面に取り付いた。放置された暗い植林の中を進む。
某HPでは林道をさらに進み、終点からガレ谷を上がって云ったようだが
コピーを忘れてしまい、ここから取り付いたと勘違いしていた。
 林の中にも踏み跡はあり、外してはまた出会うといった感じでゆっく
りと高度を上げていく。

 展望が開けた岩場に出た。扇状に開いた地獄谷の源流部は稜線に向け
てガレ状の支谷を何本も放射している。伐採されて木の見当たらないガ
レ谷とその間に点在する緑の草原を見ていると、アルプスのカールに来
たような錯覚を覚える。

 暗い林を抜け左へ回りこんでいくと、まったく立ち木のない草原の斜
面となった。短い草と苔の密生する斜面をシカ道を辿るようにジグザグ
を切って上がっていく。

 やがて広い台地に出た。草原の中にポツポツと岩が配置されている。
下流方向を振り返れば地獄谷の向こうに山の連なりが望まれた。見上げ
ると大峰奥駈の主稜線が意外なほど間近に迫っていた。
ここが神仙平か。底抜けに明るいのんびりするにはいい場所だが、この
明るさが伐採の賜物であれば手放しで喜ぶ気にはなれない。
「神仙」という字面にはちょっとそぐわない感じがする。
 この上に「七日迷」「迷い平」という地名が付いている場所がある。
迷えば七日も出られないというからには鬱蒼とした樹林でなければなら
ないはず。確かに気持ちのいい草原に違いはないのだが、「大峰らしく」
はなく人工的な匂いを感じてしまった。

 ゆっくり休憩したのち、頭上の急斜面に向けて出発。しばらくは苔を
避けて歩くのが難しいくらい密生した斜面だ。上にも同じような台地が
現われ、大小合わせて都合4段の草原台地があった。

 草原を抜けると潅木の急斜面となる。2〜3m程度の細い木ばかりで、こ
れも伐採後に自生した雑木林だろうか。木の幹を掴んで体を引き上げる
ような急傾斜が続く。
 稜線も近くなるといよいよ大峰らしい原生の森が戻ってきた。

その2へ続く




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79. 【大峰】神仙平から奥駈道、七面山 その2
 2003年10月27日 月曜日 00時00分 山日和

その1より 

 奥駈道に飛び出す。北には明星ヶ岳と八経ヶ岳が並んでいる。東に
は数年前遡行した白川又谷支流の中ノ又谷が大きく落ち込んでいる。
 右に進んですぐに舟ノタワ。行場のひとつなのだろう、石碑と木に
打ち付けられた多くの木板があった。二重山稜の間にいくつも大きな
窪地ができており、これが名前の由来なのだろう。
 ここは北から来ても南から来ても日帰りでは到達できない奥駈の最
深部と言える所かもしれない。

 西からの風がやや冷たく、風の当たらない場所で昼飯とする。
何故か真新しい大きな鍋が転がっていた。
 今日は人に会うまいと思っていたら南から単独者が現われた。七面
山からだと言う。「こっちに道はありますか。」と訊かれたので登っ
てきたルートを説明したが、もと来た道を引き返して行った。
 本日は今シーズン初の鍋。もうこんなシーズンになってきたのか。
晴れ渡っていた空が何時の間にか雲に覆われ始めた。

 風が強いので雨具を着込んで出発。楊枝の森と名付けられたP1633は
、地図では北側斜面を巻いて七面山への道が記載されているが踏み跡
が見当たらずピークへ直登した。

 ここから七面山への尾根では極上の大峰を味わう事ができる。
針葉樹(名前はあまり知らない)主体の林床は踝ぐらいの高さしかない
短いササで覆われ、倒木には緑鮮やかな苔がびっしりと付いている。
この森には紅黄葉の華麗さは求められないが、心を落ち着かせてくれる
しっとりとした美しさがある。ピンクのテープが些か目障りだが。

 七面山との最低鞍部近くにヌタ場を伴った気持ちのいいコバがあった。
ふたつに分かれた尾根の間を割って小さな涸れ谷がある。
水が流れていればいいテント場になるだろう。
 木の間越しに七面山東峰のどんぐりのような形の岩峰が望まれる。
地形図でもわかるように南側はスッパリと切れ落ちて、ほぼ垂直の岩壁
を形成している。

 コルからは七面山に向けて最後の急登が始まる。
左手の旭ノ川源流宇無ノ川の源頭部は凄まじいルンゼとなってこの尾根
に突き上げていた。見下ろすとめまいを起しそうな迫力だ。

 七面山東峰は針葉樹林に覆われて展望はまったくない。もし木がなけ
れば足がすくむようなロケーションのはずなのだが惜しい事だ。
 山頂自体はあまり魅力のない東峰を辞して、一旦コルへ下り西峰へと
登り返す。こちらはやや展望が利くものの、やはり大して魅力的とは言
えない頂上だ。
 今山行最後のハイライトであるアケボノ平へ向う。下り始めてすぐに
今日初めてのブナ林に出会った。残念ながら黄葉にはちょっと遅過ぎた
ようで、木々はすっかり葉を落としてしまっていた。
 
 槍ノ尾の三角点手前に広がる大笹原、アケボノ平は山上の別天地。
真正面に釈迦ヶ岳から仏生ヶ岳の奥駈稜線が横たわり、七面山東峰の岩
峰を今度は反対側から眺める。
 時間はもう3時近くなっているが、こんな所でゆっくりしない手はない。
最後のコーヒータイムをじっくりと楽しんだ。

 再び西峰への登り返し。北斜面をトラバースしてほんの少ショートカッ
ト、帰路の七面尾に乗る。
 この尾根はシャクナゲ街道、5月に来ればアカヤシオ、シロヤシオと並
んで見事な花の楽園を楽しめるだろう。
 七面尾の標識がある分岐点で尾根を外れて植林の斜面を急降下。
アケボノ平から1時間余りで車の待つ登山口へ到着。
 期待の紅葉はほとんど味わえなかったが、変化に富んだ楽しい一日だった。

                山日和





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81. Re:【大峰】神仙平から奥駈道、七面山
 2003年10月29日 水曜日 22時25分 柳川洞吹

山日和さん こんばんは

> 工事による車線規制に阪神高速松原線の通行止めも重なって近畿道
>の松原JC付近は大渋滞。通過に1時間もかかってしまいどうなる事かと

出かける前に、たまには西名阪・名阪国道経由で
行こうかなとも思ったのですが、
交通情報聞いて、やめました。
そっちにしなくてよかったです。

でも、名神高速も栗東手前で事故火災で渋滞、
栗東までの所要時間表示が赤ラインのため、
京滋バイパス瀬田東で、国道1号へ出ました。

七面山はいいところですね。
あの草原は、あけぼの平というんですか。
以前に登ったとき、あの広場に座り込んで、
ゆっくりランチタイムにしたのを覚えています。
景色もよかったしなあ。
釈迦ヶ岳への山並みが、迫力があって。

また行きたくなりました。
その神仙平って、七面山の登山口を通り過ぎて、
林道をさらに奥へ行くのですか。
詳しい資料を要望します。
あとは、主稜線まで詰めて、
七面山に続く尾根に分岐して戻ってくるのですね。
洞吹の「三番煎じ/密の味リスト」に書き込んでおきます。

山日和さんも、この日が「鍋うどん始め」だったのですね。
いよいよ鍋シーズンの始まりです。
この日、ワシのは、タマゴ2個入りの、
特製味噌煮込みうどん鍋だったのや。

よい山旅を!
                洞吹(どうすい)




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83. Re2:【大峰】神仙平から奥駈道、七面山
 2003年10月30日 木曜日 00時15分 山日和

洞吹さん、どうもでーす。

>でも、名神高速も栗東手前で事故火災で渋滞、
>栗東までの所要時間表示が赤ラインのため、

そちらもでしたか。それにしてもあの車線規制のやり方はどうかしています。
まったく工事と関係ないところ(長原入口の手前)で1車線にまで絞り込んで、
合流してからまた更に1車線に。工事は西名阪分岐の先でした。
ちょっとひどいですね。

>その神仙平って、七面山の登山口を通り過ぎて、
>林道をさらに奥へ行くのですか。
>詳しい資料を要望します。

了解。名前はエアリアにも載っていますが、1979年版には記載がありません。
昭和41年発行の日地出版の地図では稜線近い所に「神仙」の文字があります。
住友山岳会の「近畿の山と谷」にはどう書かれているか教えてください。

>この日、ワシのは、タマゴ2個入りの、
>特製味噌煮込みうどん鍋だったのや。

なんと、私も味噌煮込みでした。ただしオプションなしのノーマル仕様。(^_^;)

ではまた奥美濃の癒しの渓で・・・・

                山日和




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84. Re3:【大峰】神仙平から奥駈道、七面山
 2003年10月30日 木曜日 00時30分 山日和

訂正です。

>了解。名前はエアリアにも載っていますが、1979年版には記載がありません。

失礼。裏面の舟ノ川源流詳細図には書いてありました。
日地出版の地図と同様に、カラハッソウ谷と夫婦グエ谷に挟まれた尾根の上部と
いう所が共通しています。(著者はどちらも仲西政一郎氏)
現在のエアリアの吉岡氏版ではカラハッソウ谷の南側の比較的下部がそこである
ことになっています。私の感覚では古くからの地名であるならば、あの伐採跡の草原が神仙平と言うのはピンと来ません。(もっとも仲西氏版のあたりも皆伐されていようですが)
伐採前の昔の記述を見てみたいですね。

                山日和

2006/03/18(Sat) 09:01:38  [No.1976]


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