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【日 時】2005年5月14日(土)
【山 域】台高山脈中部 山ノ神ノ頭周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】柳川洞吹氏、とっちゃん、山日和
【コース】三之公林道終点7:10---8:10アワホラ谷出合---12:20台高主脈13:30---15:00山ノ神ノ頭
     15:10---16:45林道終点

三之公林道終点の馬ノ鞍峰登山口から明神谷にかかる木橋を渡って入渓する。まだ豊かな自然林の
残る明神谷と違い、本流である三之公川は左岸高く付けられた林道の土砂と昨年の水害の影響で、
ほとんどフラットな河原が続く。
辛うじて川岸近くに樹林が残されているのが救いではあるが、見上げる左岸の山腹は伐採で見るも
無残な有様だ。
淡々とした河原歩きを1時間、右から小滝を伴った支流が入りそれらしいムードが漂ってきた。ここ
が滝ノ股谷出合か。左岸の林道もなくなり、やっと自然林に包まれての遡行に変わる。
しかし川床
は相変わらずの荒れた河原が続き、不安が胸をよぎる。

と、いきなり真ん中に流木の刺さる10mの滝が行く手をさえぎった。目でルートを探る。直登は不可
能か。中段まで上がればシャワーで抜けられないこともなさそうだが、頭から水をかぶるのは必至。
ここは巻きで逃げよう。右岸にバンドが走っているが、落口近くで切れているようだ。
左岸のいかにもルートですという感じの小尾根を上がると、こちらも落口に向かっておあつらえ向
きのバンドがあった。空身で偵察に向かう。川床までの高さは10mほど。バンドの末端は切れていた。
支点になる木の根はふんだんにあるので懸垂で復帰できそうである。
捨て縄を2本、別の木の根にセットして懸垂。ややハング気味のところもあるが無事着地した。
2番手はとっちゃんである。生まれてから3回目の懸垂ということで、セットにも手間取っている。
そろそろと下り始めたと思ったら3mほど下りたところでストップ、もがいている。足が浮いたまま
身動きが取れない様子である。
上から洞吹氏も叫んでいる。どうやらロープがタイオフしてしまったようだ。洞吹氏が渾身の力で
とっちゃんをゴボウ抜きに引き上げる。なんとかスタート地点に戻り、セットし直して再スタート。
今度はスルスルと下りてきた。洞吹氏も続きやっと3人が揃ったが、この滝の巻きだけで1時間近く
費やしてしまった。
遡行図も何もないこの谷でこれから何が待ち受けているのやら。

続いてワイドな5mの滝が現われる。階段状の岩を快適に直登。いよいよ面白くなってきた。
と思ったが、またまた続くゴーロ。少し飽きてきた頃にカツラの巨木が迎えてくれた。いいタイミ
ングで小休止とする。ブナはあまりないが、トチやカツラの巨木が多く、原生の匂いが立ち込めて
非常にいい雰囲気である。

30mほどのナメ滝に出合う。数少ない見どころだけに、丹念に水流を拾って歩く。
これがほんとに最後の見どころだった。
いつしか水流がなくなってしまった。水切れにしてはいささか早すぎる。昼飯用の水が確保できな
くなるのを心配するが、「まだ大丈夫」と断言。(根拠はないが・・・)
しかし行けども行けども続く急傾斜のゴーロには閉口してしまう。
もう核心部は終わりか。

右からの支谷が水流を落としている。ほっとひと息。なんとか面目を保った。昼飯用の水を補給し
てさらにガレた谷を進むが、傾斜はますます急になり足場が非常に悪い。
両岸を見ると急傾斜ではあるがいい感じの樹林の尾根がそれぞれ頭上に伸びている。
ここは谷筋に固執するより尾根に逃げた方が得策であろう。
右手の小尾根を選んで登り始めたが、強烈な傾斜に足が悲鳴を上げる。不用意に落とした石が洞吹
氏の左肩を直撃。うまく平たい部分が肩の筋肉に当たったので事なきを得た。(昔、南紀の八木尾
谷で懸垂中に洞吹氏に石を落とされヘルメット直撃したこともあった。)

稜線まであとひと息というところで絶望的な岩壁が行く手を阻んだ。ワイドスクリーンのように
張り巡らされた壁は弱点が見当たらない。岩壁の基部を右へ右へと回り込む。200mばかりトラバー
スしたところでやっと壁が切れた。あのまま谷を詰めてなくてよかった。
ザクザクの急斜面を青息吐息で這い上がるとブナの森が広がった。あと少し。

台高の一番奥深い稜線に出た。シャクナゲの鮮やかなピンクが目に飛び込む。広くはないがブナに
包まれたいかにも台高らしいこの場所で昼飯としよう。
ここはP1164の北東鞍部のあたりだろう。国見の大きな姿とその奥には池木屋から東へ伸びる山稜が
目を引いた。

ここから山ノ神ノ頭まで台高最深部の縦走が始まる。次の小ピークから花の回廊が続いた。
今を盛りに咲き乱れる満開のシャクナゲ。今年は当たり年らしいが、これほど見事なシャクナゲ
を見たのは初めてである。山ツツジ、咲き始めたシロヤシオが色を添える。こんなに花の美しい尾
根だとは知らなかった。
写真撮影のためにしばしば足が止まり、歩が進まない。

山ノ神へはヤセ尾根のアップダウンが続き、なかなか疲れるコースである。テント持ちの縦走だと
堪えるだろう。

見慣れた山ノ神直下の分岐が見えた。縦走路が直角に右折するこの分岐のすぐ上が山ノ神ノ頭だ。
台高のこのあたりに入る時には必ず通る関門のようになってしまった山頂だが、いつ来ても落ち着
いた佇まいで迎えてくれる、静かな樹林のピークである。
ここからは通い慣れた西尾根のルート。この尾根の上部も雰囲気は抜群に素晴らしい。
意外にも初めて訪れたという洞吹氏にもいたく気に入って貰えたようである。

アワホラ谷はまったく情報を持たずに入ったがやや期待はずれではあった。しかし谷の源頭部から
始まった花の饗宴といかにも台高らしい樹林に包まれた縦走路の佇まいは、その欲求不満を補って
余りあるものだった。


                           山日和

2005/05/17(Tue) 22:51:00  [No.218]


山日和さん とっちゃん お疲れさま

アワホラ谷はアレ(荒れ)ホラ谷の書き間違いやったんかな。

> 捨て縄を2本、別の木の根にセットして懸垂。ややハング気味のところもあるが無事着地した。

本人は懸垂下降中なので見られないが、とっちゃんとワシは見ていた。
スリングをセツトした根っこがロープに引かれてユーラリユーラリ。
先頭は実験台やねー。
怖いねー。
抜けたら知ーらないっと。

> 洞吹氏が渾身の力でとっちゃんをゴボウ抜きに引き上げる。

たくさん歩いたので、次の日、ちょっと足がだるかったけど、
それよりも、
木登り(立ち木を掴んで身体を引き上げて急登すること)もしてないのに、
なんで腕が痛いのだろう……と、しばらく考えてしまいました。

> 右手の小尾根を選んで登り始めたが、強烈な傾斜に足が悲鳴を上げる。不用意に落とした石が洞吹
> 氏の左肩を直撃。

(被害者の証言)
ふと、顔を上げると、黒い物体がワシめがけて吹っ飛んでくるのが見えた。
反射的に避けようとして、身体を右に寄せたとたん、それが左肩にバシッと当たった。
衝撃で、急斜面に置いていた両足がすべり、斜面にはいつくばってしまう。
右手が立ち木を掴んで、落ちるのを防いでいた。
「ああ、石が当たったんや」と思う。
そこで、じわ〜っと痛みがわいてきた。
でも、打撲だけで、怪我はしていないようだ。
しかし、せっかく落石に当たったんだから、この際、もうちょっと倒れていよう。
それにしても、ちょっと避け損ねていたら顔面直撃やないの。
八木尾でのヘルメットの上からなんて、かわいいもんじゃ。
しかし、せっかく倒れておるのに、
何やってまんねん???いうような顔して、あんまり心配そうやないな。
そろそろ立ったろか。
かっこつけに、「大丈夫やー」と叫ぶ。

> 稜線まであとひと息というところで絶望的な岩壁が行く手を阻んだ。ワイドスクリーンのように

この尾根で稜線に導かれると思っていたら、さすが台高、
一筋縄ではいかないですね。
また同じ谷を戻らにゃならんのか……と、ちょいと悲観的な考えが頭をよぎりました。

> ここから山ノ神ノ頭まで台高最深部の縦走が始まる。次の小ピークから花の回廊が続いた。
> 今を盛りに咲き乱れる満開のシャクナゲ。今年は当たり年らしいが、これほど見事なシャクナゲ
> を見たのは初めてである。山ツツジ、咲き始めたシロヤシオが色を添える。こんなに花の美しい尾
> 根だとは知らなかった。

いやあ、もう見事でした。
こんなに花いっぱいの尾根は、初めてです。

> 意外にも初めて訪れたという洞吹氏にもいたく気に入って貰えたようである。

はいはい、もう充分満足しましたね。
ほんとにいい山旅でした。

                       洞吹(どうすい)

2005/05/17(Tue) 23:48:07  [No.223]


洞吹さん、お疲れさまでした。

> アワホラ谷はアレ(荒れ)ホラ谷の書き間違いやったんかな。

ホンマですね。期待半分、不安半分でしたが・・・
最初の滝でおおっ、これはと思ったんですけどね。(^_^;)

> 本人は懸垂下降中なので見られないが、とっちゃんとワシは見ていた。
> スリングをセツトした根っこがロープに引かれてユーラリユーラリ。
> 先頭は実験台やねー。
> 怖いねー。
> 抜けたら知ーらないっと。

ひぇーっ、そんな状況だったとは。大丈夫かーって聞いた時知らん顔してたやないの。

> なんで腕が痛いのだろう……と、しばらく考えてしまいました。

引っ張り上げるのにかなり苦労してましたからね。

> しかし、せっかく落石に当たったんだから、この際、もうちょっと倒れていよう。
> しかし、せっかく倒れておるのに、
> 何やってまんねん???いうような顔して、あんまり心配そうやないな。
> そろそろ立ったろか。

ああ、そうでしたか。倒れてるのも知らんかった。

> この尾根で稜線に導かれると思っていたら、さすが台高、
> 一筋縄ではいかないですね。
> また同じ谷を戻らにゃならんのか……と、ちょいと悲観的な考えが頭をよぎりました。

それだけは避けたいと思いましたね。詰めの手前から右に上がっていたシャクナゲの尾根の感じから
見て右に逃げればなんとかなると思ってました。

> いやあ、もう見事でした。
> こんなに花いっぱいの尾根は、初めてです。

ほんまにいい時期に訪れたものです。

ではまた幽邃のゴルジュで・・・・

                       山日和

2005/05/19(Thu) 22:20:04  [No.228]


山日和さん、洞吹さんこんばんわ〜。

1年3ヶ月ぶりの3人山行でしたね。

なんやねん?なんでするするっておりられへんねん???。

タイオフってことになるなんて、思ってもいなかったので、え〜いったいどうすんねん。このままぶらさがってなあかんのんかいな〜。

洞吹さんが、上にいてくれてよかった。ありがとさん!。こんな場合の処し方勉強しなくっちゃ。

沢登りだ〜と、喜んで行ったけど沢は、この沢だけが沢らしかったね〜。

まぁ、いろいろあるさ。沢は残念だったけど、いい経験をさせてもらいました。

稜線歩きの石楠花は見事でした。今年は当たり年だから、そこらじゅうの山で感嘆の声を聞きますが、ほんまによく咲いてました。満足!。

2005/05/18(Wed) 00:04:03  [No.225]


とっちゃん、こんばんは。お疲れさまでした。

> なんやねん?なんでするするっておりられへんねん???。
> タイオフってことになるなんて、思ってもいなかったので、え〜いったいどうすんねん。このままぶらさがってなあかんのんかいな〜。

あのまま一生あそこでぶら下がって暮らすのかと思いましたよ(^_-)

> 洞吹さんが、上にいてくれてよかった。ありがとさん!。こんな場合の処し方勉強しなくっちゃ。

場数を踏むしかないねー。

> まぁ、いろいろあるさ。沢は残念だったけど、いい経験をさせてもらいました。

そうそう、それが血となり肉となるのだよ。(^_^)

> 稜線歩きの石楠花は見事でした。今年は当たり年だから、そこらじゅうの山で感嘆の声を聞きますが、ほんまによく咲いてました。満足!。

よかったねー。あんなにシャクナゲを見たのは生まれて初めてでした。

ではまたサラサラと流れるナメで・・・・

                     山日和

2005/05/19(Thu) 22:25:50  [No.229]


こんばんは 山日和さん

三之公支流の名は態を現してるとは思いませんか、アワホラなんてその名の通り崩壊ゴロゴロを連想する谷名ですよね。
ヌタ谷には父ケ谷越えへの仕事道が印されてる。
ミコシ谷は名からして良いんじゃないかなあ、前に登った尾根の左側の谷へは急激に落ち込んで好い滝が隠れてるみたいでしたよ。

> そろそろと下り始めたと思ったら3mほど下りたところでストップ、もがいている。足が浮いたまま身動きが取れない様子である。
> 上から洞吹氏も叫んでいる。どうやらロープがタイオフしてしまったようだ。洞吹氏が渾身の力でとっちゃんをゴボウ抜きに引き上げる。

凄い力持ちやなあ、肩がらみで確保していれば引き揚げること出来るかも?。足場悪くて腕力だけで引き揚げるには、火事場の莫迦力がでたのでしょうね。
良かった良かったです。

> 遡行図も何もないこの谷でこれから何が待ち受けているのやら。

だから好いのじゃないの、ワクワクするでしょうに(^^)

> トチやカツラの巨木が多く、原生の匂いが立ち込めて非常にいい雰囲気である。
> 稜線まであとひと息というところで絶望的な岩壁が行く手を阻んだ。ワイドスクリーンのように張り巡らされた壁は弱点が見当たらない。岩壁の基部を右へ右へと回り込む。200mばかりトラバースしたところでやっと壁が切れた。あのまま谷を詰めてなくてよかった。

アワホラの正体を見たな〜あ・・・アア恐あ〜なにか住んでませんでしたか、天気が良くて良かったですね。

> 今を盛りに咲き乱れる満開のシャクナゲ。今年は当たり年らしいが、これほど見事なシャクナゲを見たのは初めてである。山ツツジ、咲き始めたシロヤシオが色を添える。こんなに花の美しい尾根だとは知らなかった。

ホント今年は花の年ですね、杉も檜も花盛り、風で転けたヤシオもいっぱいの花を咲かせてる。なにか悪い兆候なのでしょうか。

未知なる山旅をです。     緑水。

2005/05/20(Fri) 19:46:33  [No.230]


緑水さん、どうもでーす。

> 三之公支流の名は態を現してるとは思いませんか、アワホラなんてその名の通り崩壊ゴロゴロを
連想する谷名ですよね。

連瀑やゴルジュが続いてアワを吹くような谷だと思ってました(^_^;)

> ヌタ谷には父ケ谷越えへの仕事道が印されてる。
> ミコシ谷は名からして良いんじゃないかなあ、前に登った尾根の左側の谷へは急激に落ち込んで
好い滝が隠れてるみたいでしたよ。

それじゃまた行ってみなくては・・・

> > 遡行図も何もないこの谷でこれから何が待ち受けているのやら。
>
> だから好いのじゃないの、ワクワクするでしょうに(^^)

そうなんですけどね。ここでこんなに時間食ってたら何時稜線に立てるのやら不安が募りました。

> アワホラの正体を見たな〜あ・・・アア恐あ〜なにか住んでませんでしたか、天気が良くて良かったですね。

岩壁の間から落ちる本流を見てつくづく思いました。

> 未知なる山旅をです。   

ではまた見知らぬ山稜で・・・・

                    山日和

2005/05/20(Fri) 21:12:36  [No.234]


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