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【白山】三方岩岳から野谷荘司山 (画像サイズ: 1000×750 229kB)

【日 時】2006年5月4日(木)
【山 域】白山北方 三方岩岳〜野谷荘司山
【天 候】晴れ
【コース】馬狩6:55---8:19蓮如台8:32---10:33三方岩岳11:03
     ---12:15野谷荘司山13:52---15:14馬狩



     
 馬狩の料金所前には数台の車が止まっていた。白山スーパー林道の開通は6月5日の予
定らしい。「世界遺産白川郷」はすごい賑わいのようだが、スーパー林道開通前のこの
あたりは静かなものである。
昨年できた「トヨタ白川郷自然学校」のあたりに駐車して、料金所への車道を歩く。
標高700mほどの場所だが、道のまわりはたっぷりの雪が残り、今年の雪の多さを示して
いる。

 料金所の手前から白谷の左岸沿いに伸びる林道が三方岩岳登山道の入口だ。
早朝からジリジリと照りつける太陽に早くも汗だくである。せっかく日焼け止めを用意
したのに忘れてきてしまった。今日は丸焼けになりそうだ。
林道を歩いていると、対岸をスキーヤーが滑り降りて行った。ずいぶん早い下山だ。

 林道から登山道への取付きには標識はあるものの、積雪でどこが道だか分からない状
態。先行者のトレースがありそれを追って急登一発で尾根に乗った。
ブナの疎林が続く尾根は初めは緩やかだが、次第に傾斜を増して胸を突くような急登と
なる。
 ひたすら足元を見ながら我慢してふと顔を上げると灰色の壁が立ちはだかった。スー
パー林道の雍壁である。左からかわしてもうひと登りしたところが1255m標高点のある台
地、蓮如台である。東屋もあるこの台地には素晴らしいブナ林が広がる。
抜けるような青空とはこういう色のことを言うのだろう。ブナには青空がよく似合う。
 振り返れば庄川の対岸には猿ヶ馬場と籾糠、人形山といった山々が逆光に浮かぶ。
ブナは1300mあたりから姿を消し、ダケカンバとシラビソの林に変わった。

 Ca1550mの広々とした台地に出ると、正面に三方岩の名の由来である岩のひとつ、飛騨
岩が大空に浮かぶ空中母艦、あるいは難攻不落の岩の要塞の如く覆い被さるように現わ
れた。まわりが一面の白い世界の中、そこだけが黒々とした異界のような雰囲気を醸し
出している。
上のほうに2人パーティー、少し離れて単独者が登っているのが見える。かなりの急登だ
がアイゼンを履くまでもなさそうだ。
 飛騨岩の基部を右に巻くところでは足元が切れているのでストックをピッケルに持ち
替えた。雪は緩んでいるのでトレースはしっかり付いており、ツボ足で十分こなせる。
 
 ブッシュを突っ切ると県境稜線。東側と対照的な緩やかな斜面が広がった。
休んでいた2人パーティーは大きなザックで笈へ行くようだ。
 三方岩岳の頂上は雪がなくブッシュが露出しておりあまりすっきりしない。単独者と
挨拶を交わす。埼玉から来られたそうで、彼も笈を目指すという。
憧れの笈。いつか行かなくては。そしてその時はジライ谷からのイージーなルートでは
なく、ここから稜線を歩いて行かなくては。それが笈への思い入れの証というものだろ
う。
ただ頂上を踏めばいいというものではないのだ。そして笈へ向かうはるかな稜線がその
思いを一層強くする。

 白山が初めて姿を現わした。室堂にはまだ5mの積雪があるらしい。
文字通りの白い山。市ノ瀬までも道路が開通していないこの連休は、いつもと違ってひ
っそりと静まり返っていることだろう。

 野谷荘司への稜線の東側はかなりクレバスが出ており、右よりにルートを取って進
む。ここからはトレースはない。
無木立のドーム状の馬狩荘司山の方が三方岩よりすっきりしていて好ましい。
真正面に見える野谷荘司山だが、稜線はコの字状にカーブしておりなかなか近付かな
い。山頂から北へ伸びる支尾根にスキーのシュプールが見えた。
 オオシラビソの茂る赤頭山で90度右折して野谷荘司への最後の登り。あと少しという
ところでスキー板の頭が覗いた。スキーヤーが2人食事中だった。
 ここも無木立の雪のドーム。細長い頂上は広々としている。白山が一段と近付いた。
左には三方崩山と奥三方岳が並ぶ。三方崩山はもっさりした印象(実際登ってももっさり
している)で、奥三方岳の方がはるかに立派に見える。
北には笈ヶ岳から大笠山、奈良岳、その奥にミニ笈ヶ岳という感じで聳えるのは大門山
だろうか。
 この贅沢な眺めをサカナに乾杯。なんとも言えぬ充実感に包まれる。惜しむらくは食
後のコーヒーを車に忘れてきてしまったこと。食後のひと時が少し間の抜けたものにな
ってしまった。

 たっぷりと休憩、昼寝までしていざ下山にかかろう。麓までは2時間もかからないだろ
う。スキーの2人組は白谷へ向けて軽快に滑り降りて行った。
 赤頭山まで戻り、鶴平新道と名付けられた東尾根のルートに入る。ここは左右が切れ
落ちた急傾斜の雪稜が続き、なかなか高度感のあるところだ。
雪面がクラストしていれば緊張するところだろう。雪は緩んでグリップも十分なので不
安はない。
 登りの尾根と同じく1300mあたりからブナ林に入る。尾根の形がはっきりしなくなり、
登山道がどこにあるかも判然としないが雪が続いていれば問題ない。
地肌の出ている尾根を外して広く浅い谷を一散に駆け下る。
 谷一面に散り敷かれたブナの実を蹴散らしてあっという間に大窪の車道へ降り立っ
た。
満開の3本のサクラが待つ駐車地への田舎道は、遅い春の訪れをようやく感じさせる匂い
が溢れていた。

                   山日和

2006/05/06(Sat) 22:36:17  [No.2432]


  Re: 【白山】三方岩岳から野谷荘司山 投稿者:矢問(やとう)

山日和さん、こんにちは(^^)

白山方面も今年は異常に雪が多いのですね。
囲炉裏の掲示板に石川県の公園課の方がGW中の白山の登山はなるべく控えてください、
なんて書き込みがあったのは初めてじゃないかな、と思います。
http://www.pref.ishikawa.jp/hakusan/tozaninf/closureinf-win.htm

>  白山スーパー林道の開通は6月5日の予定らしい。
ひぇ〜。6月ですか(@_@);

> 昨年できた「トヨタ白川郷自然学校」
こんなのもトヨタはあるんですね。

> 早朝からジリジリと照りつける太陽に早くも汗だくである。せっかく日焼け止めを用意
> したのに忘れてきてしまった。今日は丸焼けになりそうだ。
僕たち夫婦も今回のGWで初めて唇の日焼けを経験しました。MICKEYはタラコ唇です(^^;)

>  林道から登山道への取付きには標識はあるものの、積雪でどこが道だか分からない状
> 態。
僕なら不安でドキドキ。山日和さんは期待でワクワクというシーンですね(^^)

> 抜けるような青空とはこういう色のことを言うのだろう。ブナには青空がよく似合う。
あ〜、いい情景ですね。新緑の頃も良いでしょうね。

> 憧れの笈。いつか行かなくては。そしてその時はジライ谷からのイージーなルートでは
> なく、ここから稜線を歩いて行かなくては。それが笈への思い入れの証というものだろ
> う。
> ただ頂上を踏めばいいというものではないのだ。
す、すごい(@_@); ぼくはきっと短い距離を探しそう(^^;)

> 文字通りの白い山。市ノ瀬までも道路が開通していないこの連休は、いつもと違ってひ
> っそりと静まり返っていることだろう。
ホントはそんなひっそりタイムに登りたいなぁ、白山。

>  野谷荘司への稜線の東側はかなりクレバスが出ており、右よりにルートを取って進
> む。ここからはトレースはない。
いよいよ山日和タイムですね。ワクワク。

>  この贅沢な眺めをサカナに乾杯。なんとも言えぬ充実感に包まれる。惜しむらくは食
> 後のコーヒーを車に忘れてきてしまったこと。食後のひと時が少し間の抜けたものにな
> ってしまった。
いい展望、最高ですね。コーヒー忘れたなんて珍しい(^^)
僕らは山日和山のまねして4回分のコーヒーも持っていったのに1度も飲まず持ち帰り(^^;)

> 落ちた急傾斜の雪稜が続き、なかなか高度感のあるところだ。
あ、あかん・・・コワイ(^^;)

> 満開の3本のサクラが待つ駐車地への田舎道は、遅い春の訪れをようやく感じさせる匂い
> が溢れていた。
締めくくりも「桜」なんて、良いですね(^^) 雄大な景色を感じましたm(..)m

2006/05/07(Sun) 05:45:30  [No.2434]


矢問さん、どうもです。

> 白山方面も今年は異常に雪が多いのですね。

ほんとにびっくりするくらい多いようです。市ノ瀬までも行けないとは聞いたことがな
いですね。

> >  白山スーパー林道の開通は6月5日の予定らしい。
> ひぇ〜。6月ですか(@_@);

だいたいいつもそうですよ。

> > 昨年できた「トヨタ白川郷自然学校」
> こんなのもトヨタはあるんですね。

立派な宿泊施設があります。私は快適なトイレだけ借りました。(^^ゞ

> 僕なら不安でドキドキ。山日和さんは期待でワクワクというシーンですね(^^)

登山道のあるところなら分かっているほうがいいですよ。

> あ〜、いい情景ですね。新緑の頃も良いでしょうね。

そう、新緑も紅葉もいいでしょう。同じとこへ何回も行かないといけませんねー。

> > ただ頂上を踏めばいいというものではないのだ。
> す、すごい(@_@); ぼくはきっと短い距離を探しそう(^^;)

言ってみただけです。来年ジライ谷から上がったりして・・・(^_^;)

> ホントはそんなひっそりタイムに登りたいなぁ、白山。

そうなんですが我々凡人には望むべくもない。金沢の超人はMTBを駆使して東からも
西からも上がっておられます。当然人っ子一人会わずに・・・(@_@;)

> いい展望、最高ですね。コーヒー忘れたなんて珍しい(^^)

久し振りにコーヒー抜きでした。(^^ゞ

> > 落ちた急傾斜の雪稜が続き、なかなか高度感のあるところだ。
> あ、あかん・・・コワイ(^^;)

大したことないです。書いてるだけ・・・(^_-)

> 締めくくりも「桜」なんて、良いですね(^^) 雄大な景色を感じましたm(..)m

この桜には心癒されました。ヤブラムで画像をどうぞ。(^_^)

                山日和

2006/05/07(Sun) 17:49:49  [No.2450]


山日和さん こんばんは

三方岩・野谷荘司へ行っているとは思いませんでした。
いいところのようですね。
白山山系の北側部分はなかなか遠くて行きにくいのですが、
来年は一度行ってみたいものです。
また情報提供お願いします。

よい山旅を!
                               洞吹(どうすい)

2006/05/07(Sun) 17:47:30  [No.2449]


洞吹さん、どうもです。
ここは前から考えてたルートでした。
スーパー林道のすぐ横で、無雪期には駐車場から1時間足らずという手軽さから
ちょっと敬遠してしまいそうですが、積雪期にはなかなかのものです。
今や笈や猿ヶ馬場がゴキブリホイホイになって静かなものです。(^^ゞ

> 白山山系の北側部分はなかなか遠くて行きにくいのですが、
> 来年は一度行ってみたいものです。

夜中なら庄川ICから30〜40分。さほど苦にならないですね。
石徹白に比べると、白鳥〜荘川間の高速分が長いだけです。

                山日和

2006/05/07(Sun) 18:29:35  [No.2452]


  Re: 【白山】三方岩岳から野谷荘司山 投稿者:とっちゃん(こと)

山さん、こんばんは〜。

秋の野谷荘司山は見送りになりましたが、残雪のこの山はなかなかよかったようですね〜。(*^_^*)

>1255m標高点のある台
> 地、蓮如台である。東屋もあるこの台地には素晴らしいブナ林が広がる。
> 抜けるような青空とはこういう色のことを言うのだろう。ブナには青空がよく似合う。

残雪の白と青空とブナ、大好きな場面。ほんま、ええお天気でよかったね。

> 憧れの笈。いつか行かなくては。そしてその時はジライ谷からのイージーなルートでは
> なく、ここから稜線を歩いて行かなくては。それが笈への思い入れの証というものだろ
> う。
> ただ頂上を踏めばいいというものではないのだ。そして笈へ向かうはるかな稜線がその
> 思いを一層強くする。

そうなのですか。
この連休、知人が笈に行く計画があると聞きできれば行きたいと思ってましたが、計画は中止になったとのことで残念しました。
連休の同行者を探していたら、別の知人も連休前の週に笈へ行ったと。
どちらも、山さんのいうイージーなコースだったと思います。
私も、いつか行きたい山、笈、この稜線を歩いてとすれば、どれくらいの時間がかかるものなの?


> 野谷荘司への稜線の東側はかなりクレバスが出ており、右よりにルートを取って進
> む。ここからはトレースはない。

いいですね〜。自分の前にトレースのないのは気分がいいし、前に進みたい意欲がでます。


> 北には笈ヶ岳から大笠山、奈良岳、その奥にミニ笈ヶ岳という感じで聳えるのは大門山
> だろうか。
>  この贅沢な眺めをサカナに乾杯。なんとも言えぬ充実感に包まれる。

三方岩周辺の雪山、テレビで放映されていたのを今年の冬に見ましたが、すばらしかったです。

ええ景色に浸れて、ほんまよかったですね〜。(*^_^*)

              

2006/05/08(Mon) 23:04:14  [No.2486]


とっちゃん、どうもです。

> 残雪のこの山はなかなかよかったようですね〜。(*^_^*)

さほど期待してなかっただけによかったですね。意外に静かで。

> 残雪の白と青空とブナ、大好きな場面。ほんま、ええお天気でよかったね。

春山はこれでないとね(^_^)

> 私も、いつか行きたい山、笈、この稜線を歩いてとすれば、どれくらいの時間がかかるものなの?

三方岩からだと途中1泊でいっぱいいっぱいでしょうか。
この山を初めて知ったのは山と渓谷社から出ていた「諸国名山案内」という写真ガイド
本で、その中部編には奈良岳から大笠、笈、三方岩という縦走コースが載っていまし
た。その写真とガイドに魅せられたのが始まりでした。

> いいですね〜。自分の前にトレースのないのは気分がいいし、前に進みたい意欲がでます。

進むべきルートがちゃんとわかってればやけどね。(^_-)

                  山日和

2006/05/08(Mon) 23:57:20  [No.2488]


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