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【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 (画像サイズ: 750×1000 303kB)

【日 時】2006年10月14日(土)
【山 域】福井県美浜町 庄部谷山周辺
【天 候】晴れ
【コース】林道折戸線入口8:56---9:01牛谷出合---10:45二俣10:55
     ---11:50最後の炭焼窯跡13:10---13:37 P795m---13:50
     Ca850m 14:12---14:50庄部谷山15:10---16:03鉄塔16:11
     ---16:48黒谷林道終点---17:21駐車地










 粟柄谷と折戸谷の出合に車を止めた。ここには赤坂山登山口の看板がある。
牛谷はここから林道折戸線へ入って最初のに右岸から出合う谷である。
鉄塔巡視路を示す赤い火の用心の看板を目印に河原へ下りて本流を渡渉する。今年初め
て渓流ソックスとスパッツを履いたが、全然冷たくなくて快適だ。
 この谷は下流部と上流部の2ヶ所で送電線が頭上を横切っている。当然巡視路を利用で
きるはずだ。道は右岸から左岸に渡り返してしっかりとついているが、今日は沢支度な
ので水流沿いを行く。
 出合いの2m滝は釜が深くさすがに浸かりたくないので右岸の道から巻く。
その後も滝と呼ぶのも憚られるような小さな落差が連続する。
最初の送電線をくぐるところで巡視路は左岸の斜面へ上がっていった。しかし踏み跡は
右岸にも続いていた。これは杣道のようだ。
上流へ遡ると炭焼窯跡がかなり奥まで点在していた。

 左岸の植林が切れると自然林の中を小規模ながらも美しい流れが続いた。1〜2mの滝が
数え切れないくらい迎えてくれる。流れのほとりにはトチやサワグルミの中くらいの大
木とは言えないがなかなか立ち姿のいい木々が彩りを添えている。
 あそこで休憩しようと目星を付けていたトチの木の下の河原からシカが一頭飛び出し
て斜面を駆け上がって行った。
彼も渇いた喉を潤しにきたに違いない。悪いことをしてしまった。シカ君ごめんなさい。

 カツラの大木があった。しかしカツラの木というのはとんでもない巨木が多いので、
これくらいの大きさでは桂一門の中では真打ちとはいかないだろう。
「笑点」のように真打ちがズラッと並ぶ横谷川右俣(甲森谷)には及ぶべくもない。
だが、スケールこそ劣るものの箱庭的な美しさを凝縮した渓がここにはある。
 「箱庭的な」とか「日本庭園のような」という表現がよく使われるが、考えてみると
その「庭」は自然を模したものであり、こちらが本家本元なのである。これはまさに主
客転倒の表現なのだ。そうは言いながらもやっぱり「箱庭」みたいやなあと思ってしま
うのである。

 大岩が頭上に被さる2mの斜瀑から続くナメ滝をきっかけに、谷は活気を帯びてきた。
2条3m、L10mのナメ、流木がアーチ状にかかった2mナメ滝と、次々に小滝が現われ飽きる
ことがない。2段ナメプラス2m滝を過ぎると一転して平流に変わった。
しかしその平流もまわりの林相の良さが歩きを心地よいものにしてくれる。先日の横谷
川左俣とはだいぶ趣きが違うのである。

 突然五右衛門風呂の風呂桶が現われた。周囲にはナベや空き瓶も転がっている。
背後に大きなトチの木が立つ小台地は小屋でもあったのだろうか。

 三つ続く二俣は右、左、右と選ぶ。二つ目の二俣は源流を左右に分ける大きなもので
ある。
最後の二俣を過ぎると谷は大きく開けて、頭上には2番目の送電線が走っている。前方に
は谷を横切る巡視路のハシゴと金属製の橋があった。
 このあたりから両岸はほぼブナの純林と言ってもよい樹林に覆われる。
二次林らしく細い木ばかりだが、それがかえって明るさを引き出しているようだ。

 やがて谷はV字型の溝状となるが、ブナの林はいよいよ最高潮である。
黄葉にはまだ早いが、気持ち色付きかけた葉がところどころアクセントを施している。
 左に小さい支谷を分ける中間の尾根に明瞭な踏み跡があった。少し進むと大きな炭焼
窯跡があり、道はそこで終わっていた。これが最終の窯跡だろう。ランチにはおあつら
え向きの場所である。
暑くもなく寒くもない、ほどよい気候である。木漏れ日と微風が心地よい。

 窯跡から上も少しは踏み跡らしきものがあるかと思ったのだが、獣道しかなく快適と
は言えないヤブっぽい尾根登りとなった。
 P795mの南西の肩に出た。黒谷と牛谷を分ける尾根上はさぞいいブナ林があるのだろう
と勝手に思っていたが、現実は伐採後の鬱陶しいヤブと放置植林だった。
イバラに引っかかりながら薄い踏み跡を辿ってP795m。牛谷の左岸尾根方面はこちらより
もスッキリしているようだ。右俣を取ってあちらに上がった方が快適だったかもしれな
いがこれも結果論。行ってみなければわからないのが面白さでもあるのだ。

 P795mから芦谷岳〜庄部谷山稜線へは右自然林、左杉林のミックスだが、ポツポツと大
きなブナが目立ち始めた。稜線のCa850mピーク手前からは完全なブナ林となる。
 7月に反対側の横谷川から訪れたCa850mピーク(というより台地)は素晴らしい。
ブナの大木が林立し、木の間越しに芦谷岳、野坂岳を望む。大きな倒木に腰を下ろして
ひと息入れた。

 庄部谷山に至る若いブナ林も文句なしである。このブナ達が大きく育つ頃にはもうこ
の世にいないだろうが、ブナの巨木に埋め尽くされた様子を見てみたいものだと思う。

 3回目の庄部谷山。となりの芦谷岳と合わせて6回の山行きで出遭ったのはたったひと
りである。
静かな山。今日もまた誰にも会わなかった。
三角点の標石がひっそりと佇み、標識のひとつさえもない清々しい山頂である。
テープさえも見かけることはなかった。

 今回の下山ルートは黒谷の右俣と左俣の中間尾根を下り、途中にある送電鉄塔から巡
視路を利用して黒谷へ下りるというものである。しかし鉄塔までの尾根の状態はわから
ない。
 山頂から南西へ下りる尾根に乗る。ところが雰囲気のよかったのは山頂直下までで、
たいしたことはないがヤブ混じりの冴えない尾根歩きとなってしまった。
まさかずっとこのままじゃないだろうなと顔をしかめていると、低い位置からねじ曲げ
られた木が散在する三重嶽付近のような林が現われた。
 二重山稜かと思ったら真ん中の小谷にはチョロチョロと水が流れている面白い地形の
ところもあり変化が出てきた。びっくりするほど大きなコブを抱いたブナもある。
このあたりまで来るとこの尾根の評価は二階級特進である。

 送電鉄塔手前のピークへの登り返しから、踏み跡程度だった径が急に立派な道になっ
た。
ピークを越すとすぐに鉄塔。一気に展望が開ける。西には雲谷山、南には大御影山。東
の牛谷と黒谷の中間尾根にはかなり上の方まで林道が刻まれている。
2番目の鉄塔から黒谷への下り口を探すがそれらしきものが見当たらない。探すのも面倒
くさいのでそのまま尾根を直進することにした。右俣まで下りれば巡視路があるはず
だ。
 最初は細々とした踏み跡があったが途中で消えてしまった。しかし歩くには支障もな
く、しばらく進むと下生えもなくなり快適な樹林の中の下りとなった。
水音が大きくなるとほどなく黒谷右俣右岸の巡視路に下り立つ。
考えてみれば鉄塔手前のピークにかかるあたりから急に道がよくなったのは、巡視路が
その手前から南東へ分岐する尾根に伸びていたためなのだ。さっきの鉄塔から対岸の尾
根にも鉄塔が見えていたのだから、よく考えればすぐにわかったはずである。
まだまだ読みが浅い。

 それにしてもこの黒谷右俣は実にいい雰囲気である。この谷を詰めるのもいいだろう。
左俣を合すると大きく崩壊した斜面を巻いて林道終点の堰堤に到着した。
ここからの黒谷林道は凄まじいばかりの荒れようで、見下ろす黒谷は堰堤のオンパレー
ド。7段の連瀑というところか。
短い距離の間にこれだけの落差があれば堰堤と言えども壮観である。
林道も堰堤もない頃は素晴らしい連瀑帯だったのかもしれない。

 地形図を見るとP795mの近くまで伸びている林道と合流、この道は現役のようで路面は
非常に良い。ここまでくれば駐車地は目の前だ。

                 山日和

2006/10/17(Tue) 00:05:47  [No.4417]


山日和さん こんばんは

何ともいえん渋いルートですねぇ

ハッキリ言って よう わからんのですが・・・

また 地形図見て勉強しますわ〜

これから、この界隈の雰囲気のいい樹林が少しづつ色づいていくのが楽しみですね

ワシはまだ、あの大御影のブナルートを残してるんですわ
まぁ何回行ってもええんですが・・

黄葉か落ち葉フカフカが待ってますねぇ

また よろしくです。

     SHIGEKI

2006/10/17(Tue) 21:46:22  [No.4424]


Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 (画像サイズ: 1024×822 526kB)

SHIGEKIさん、どうもです。

> 何ともいえん渋いルートですねぇ
> ハッキリ言って よう わからんのですが・・・

GPS軌跡添付しますのでご覧あれ・・・

> これから、この界隈の雰囲気のいい樹林が少しづつ色づいていくのが楽しみですね

そうそう。あのトチとカツラのワンダーランドも最高でしょうね。

> ワシはまだ、あの大御影のブナルートを残してるんですわ

それはいけませんな。早よ行かんと仲間はずれになりまっせ(^^ゞ

> 黄葉か落ち葉フカフカが待ってますねぇ

これからがベストシーズンですね。(と言いながら新緑も雪の時もベストシーズンと
言ってる^^;)

紅葉オフやるべし・・・ですね。(^_^)

              山日和

2006/10/17(Tue) 23:11:51  [No.4434]


やまびどりさん こんばんは

> だが、スケールこそ劣るものの箱庭的な美しさを凝縮した渓がここにはある。
>  「箱庭的な」とか「日本庭園のような」という表現がよく使われるが、考えてみると
> その「庭」は自然を模したものであり、こちらが本家本元なのである。これはまさに主
> 客転倒の表現なのだ。そうは言いながらもやっぱり「箱庭」みたいやなあと思ってしま
> うのである。

箱庭論、興味深く拝聴いたしました。

>  突然五右衛門風呂の風呂桶が現われた。周囲にはナベや空き瓶も転がっている。

箱庭に五右衛門風呂!
究極のアートでおますな。

>  3回目の庄部谷山。となりの芦谷岳と合わせて6回の山行きで出遭ったのはたったひと
> りである。
> 静かな山。今日もまた誰にも会わなかった。
> 三角点の標石がひっそりと佇み、標識のひとつさえもない清々しい山頂である。
> テープさえも見かけることはなかった。

あっちから、こっちから、もう6回の3回ですか。
ワシは1回の1回で失敗2回付きですが、ええ山ですなあ。
静かがなにより。

よい山旅を!
                                洞吹(どうすい)

2006/10/17(Tue) 22:24:44  [No.4430]


Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 (画像サイズ: 1000×750 284kB)

洞吹さん、どうもです。

> やまびどりさん こんばんは

これは誰のことですかな? 私の身内にはこんな名前の人は(鳥も)いませんが・・・

> 箱庭論、興味深く拝聴いたしました。

まあ、結局箱庭みたいやということですわ。(^^ゞ

> 箱庭に五右衛門風呂!
> 究極のアートでおますな。

谷尻谷を思い起こしました。

> ワシは1回の1回で失敗2回付きですが、ええ山ですなあ。
> 静かがなにより。

その通り。山高きが故に貴からず。人少なきを以って貴しとす」ですね。

              山日和

2006/10/17(Tue) 23:20:32  [No.4436]


山日和さん こんにちは

ひとつ質問あります。

> 地形図を見るとP795mの近くまで伸びている林道と合流、この道は現役のようで路面は
> 非常に良い。ここまでくれば駐車地は目の前だ。

「P795mの近くまで伸びている林道」というのは、山旅地図には描かれていませんが、
地形図にある黒谷の林道が延びているのですか。

                                  洞吹(どうすい)

2006/10/18(Wed) 08:49:46  [No.4445]


Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 (画像サイズ: 577×800 405kB)

洞吹さん、こんばんは。
地形図閲覧システムの地図で見るとこんな感じです。
でも不思議なことに、会社で見ると何故か尾根に上がったあたりで道が終わっています。
(その途中でも道は切れています)
これはどういう現象なんでしょうね。
ウチのパソコンでは大御影山の三角点がないのですが、洞吹さんはどうですか?

               山日和

2006/10/18(Wed) 21:05:17  [No.4452]


  Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 投稿者:とっちゃん(こと)

山さん、こんばんは〜。
> 今年初め
> て渓流ソックスとスパッツを履いたが、全然冷たくなくて快適だ。

今年初めてというより、何年ぶりかでっとかじゃないの?今まで見たことなかったりして〜。

> しかしその平流もまわりの林相の良さが歩きを心地よいものにしてくれる。先日の横谷
> 川左俣とはだいぶ趣きが違うのである。

それはよかったね〜。二の舞やと、超ガッカリ鳥が鳴くもの。


>  やがて谷はV字型の溝状となるが、ブナの林はいよいよ最高潮である。
> 黄葉にはまだ早いが、気持ち色付きかけた葉がところどころアクセントを施している。

ブナ林、ブナの純林、めちゃいい風景〜。よかったじゃありませんか。


>  7月に反対側の横谷川から訪れたCa850mピーク(というより台地)は素晴らしい。
> ブナの大木が林立し、木の間越しに芦谷岳、野坂岳を望む。大きな倒木に腰を下ろして
> ひと息入れた。

あの時は洞吹さんが、まだコースの半分やで〜っと、やみげ鳥の声聞いてブツブツ言ってましたね〜。

>  庄部谷山に至る若いブナ林も文句なしである。このブナ達が大きく育つ頃にはもうこ
> の世にいないだろうが、ブナの巨木に埋め尽くされた様子を見てみたいものだと思う。

仙人様やから、何百歳も生きてくだされ〜。

日本庭園沢登り、ええ時間でしたね。

やぶこぎ紅葉オフor落ち葉ふかふかオフまた企画くださいね〜。

2006/10/19(Thu) 01:12:50  [No.4460]


Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 (画像サイズ: 800×600 194kB)

とっちゃん、どうもです。

> 今年初めてというより、何年ぶりかでっとかじゃないの?今まで見たことなかったりして〜。

去年1回着けたような気が・・・(^^ゞ

> それはよかったね〜。二の舞やと、超ガッカリ鳥が鳴くもの。

それはどんな鳴き声の鳥かな? ハズレ〜ハズレ〜と鳴くんやろか。

> ブナ林、ブナの純林、めちゃいい風景〜。よかったじゃありませんか。

なかなかいい森でした。

> あの時は洞吹さんが、まだコースの半分やで〜っと、やみげ鳥の声聞いてブツブツ言ってましたね〜。
>

そおー。知らんかったなあ(^_-)

> やぶこぎ紅葉オフor落ち葉ふかふかオフまた企画くださいね〜。

やらなあかんねー。

                山日和

2006/10/19(Thu) 22:01:10  [No.4468]


  Re: 【若狭】耳川牛谷から庄部谷山 投稿者:伊勢山上住人  URL

山日和さ〜ん。

> やぶこぎ紅葉オフor落ち葉ふかふかオフまた企画くださいね〜。
> やらなあかんねー。

やる場所は、私でも参加できる所にして下さいね。
ヌタハラ谷〜ヌタウ なんてのは勘弁でっせ。

                       伊勢山上住人

2006/10/19(Thu) 22:46:39  [No.4474]


了解!!
たまにはコメントちょうだいね〜(^^ゞ

       山日和

2006/10/20(Fri) 23:31:31  [No.4501]


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