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  夏のしめくくりに赤兎山へ 投稿者:たんたん

 春に続いて八幡へ行く機会ができたため、そこを拠点に山歩きを企てました。
 今回の目的地は赤兎山。実はあまりこの山のことは知らず、どんな山なのかイメージが湧きませんが名前には興味を惹かれます。
 ガイドなどで調べると見事なブナの林があるとの記載があり、これにひかれてちょっと長いですが鳩ヶ湯からのコースに挑戦してみました。

【月 日】8月28日(日)
【目的地】赤兎山(福井県大野市/石川県白峰村、1629m)
【同行者】なし
【行 程】鳩ヶ湯7:35 → 登山口8:05/15 → 原の山平8:35 →
→ タンドウ谷徒渉点9:15/25 → 奥ノ塚峠9:50/10:00 →
→ うさぎ平11:00 → 赤兎山11:20/12:15 → 奥ノ塚峠13:10 →
→ タンドウ谷徒渉点13:45/55 → 原の山平14:15 →
→ 登山口14:30/40→鳩ヶ湯15:00


【報告】
 八幡で迎えた朝は良い天気だったが、東海北陸道を北に向かうと油坂峠のあたりから滝雲のように雲が流れ下っていた。峠を越え福井県に入ると案の定曇っていた。

 荒島の登山口である勝原から支流打波川に沿って進むこと10キロあまり、登山口の鳩ヶ湯に到着。ほかに登山者はいない様子だ。駐車の旨を宿の主に伝えていくつもりだったがあいにく不在の様子だったので、登山届に記入して出発した。

 橋をわたってすぐのところの鉄階段が山への入口だ。登ろうとすると階段下には蝮が鎮座していた。幸先いいのか悪いのか、ちょっと驚いたがまたいで階段を登った。登山口に至る林道もまたなかなかきつい坂であった。

 歩き始めて30分、赤兎山へと導く頼りなげな道標が立つ登山口に到着。ちょっと体調が良くないような気もして早々と休憩だ。休みながら思案するが、時間も早いことだしとりあえず行けるところまで行ってみようか。

 登山口に踏み込むと、前日あたりまで雨でも降っていたのか土が湿って滑り易くなっていた。ジグザグな登りは次第に傾斜が緩み、しばらく見通しの良い杉林の中を進む。そこを過ぎたところの「原の山平」は道標しかない場所で、小屋が倒壊したままになっていた。道標に記された山頂までのキロ数はまだ5キロ以上。

 そこを過ぎると道は細くなり、歩く人が少ないのか草が道を覆いかけている。自分の前に通ったのは人ではなくて熊かもしれない。山腹にへばりつくような道は草付のため怖さは感じないが足の踏み場を誤ると斜面を滑っていきそうだ。
 暑い季節なので、陽を遮る林の中の道は比較的快適に歩けた。所々沢が現れる度に足を止め、水を飲んだり頭から水をかけて暑さをしのぐ。水が豊かなのもありがたい。

 沢の音が大きくなってきてタンドウ谷の徒渉点。水量が多いので雨後は渡れなくなりそうだ。橋はないがちょうど渡っていける程度に石が並べてあり慎重に渡る。青空が広がってきていい天気になりそうだ。ただここからも目指す山はまだ見えない。
 まだ先は長そうだし、果たしてどこまで行けるのか、人の気配の全く無い山中で不安にさいなまれる。

 休憩ののち山腹を巻くような道を登っていく。ここも細い道で谷へずり落ちていきそうな感じであった。斜面が崩落しているところでは丈の高い草が踏み跡を隠していた。(コース中最も難儀。)途中には滝もあって面白い反面、滑落の危険も感じ気の抜けない登りだ。稜線に近づくと突然ワサビ田が現れて驚く。ほどなく奥ノ塚峠で、ここはベンチがあるだけで表示も無かった。
 日陰をさがして登りにさしかかった階段に腰掛けて休憩すると、近くの藪からミソサザイが現れてちょこちょこ飛び回っていた。あの賑やかな歌声は聞けなかった。

 そこからのきつい登りを喘ぎながら登ると、次第に傾斜が緩みやがて平坦な道になった。周りは見事なブナの林。豊かな緑を楽しみつつ緩く登っていく快適な道だ。やがて林の向こうに目指す赤兎山が見えてくるとその優美な山容を見てたちまち気分は高揚し、先ほどまでの引き返そうとの考えは全く吹っ飛んでしまった。何としてでも頂上まで行きたい。
 緩い登り下りを経て山頂に近づいていく。草地の広がる兎平を過ぎて潅木に視界を遮られながら、雨でえぐれかけている道をがむしゃらに登った。視界が開けて山頂に到着。

 小原登山口から登ってきた先客が多数いて、眼前に広がる白山のパノラマに見入っている。石徹白からの禅定道の稜線が一望の下だ。北に大長山、西南に経ヶ岳、南に荒島岳や能郷白山など、行ったことのある山や行ってみたい山がずらり並ぶ360度のパノラマは素晴らしいの一言。

 避難小屋の方には湿地があるというので、荷物を降ろさずそちらへ向かってみた。しかしけっこうな下りで、余分に体力を消耗してしまうので途中で山頂に引き返した。初夏であれば様々な高山植物が咲き乱れるであろう草原も、花は少なくイワショウブやリンドウぐらいであった。

 山頂に戻って簡単な昼食をとる。だいぶ疲れているので若干食欲はないが、持ってきたおにぎりなどを無理やり口に放り込む。無理だろうと思いつつ家族にメールを送ったら、間をおかず返信が返ってきた。

 三ノ峰方面から縦走してきた3人パーティーが到着し、展望や三角点についての薀蓄を披露しはじめた。帰りの時間を考え正午には出発したいと考えていたが、いろいろな話を聞いているうちにあっという間に時間は過ぎてしまう。先客が帰り支度を始めたのを機に、山頂を後にした。

 知らないうちに空には雲が広がってきていた。すぐに降り出すことはなかろうが、降ったら危ない場所が多々あり心配だ。行きには目を向ける余裕の無かった花たちにカメラを向けたりしながらも、比較的急ぎ足で下る。登りで難儀した崩壊地では帰りもやはり難儀した。

 徒渉も無事クリアーし、やや薄暗くなった林を急ぐ。ぽつりぽつりと雨のしずくを肌に感じたが、本降りになることはなかった。いや〜それにしてもよく歩いた1日だった。登山口に着き何とか無事に戻って来られた安堵感でちょっと気が抜けて、靴擦れや筋肉痛が気になってきた。
 長い林道を下り、鉄の階段を下るといよいよ終点だ。因みに、朝まむしを見た場所を見ると、やっぱり居ました。しかも2匹。

 鳩ヶ湯に帰りつくと、宿の主の大目玉が待っていた。ある程度覚悟はしていたが、出発時に居なかったんだから仕方がない。ひたすら頭を下げ勘弁してもらった。

 夏の締めくくりとしては十分満足のいく山行だった。花のきれいな時期に是非また訪ねてみたい。でも今度来る時は楽なコースで・・。

2005/09/02(Fri) 23:25:12  [No.528]


こんばんは 八幡とは好いところに住処が有りますね
緑水は長期滞在したい 空き小屋ありませんですかね

> 登山口の鳩ヶ湯に到着。ほかに登山者はいない様子だ。駐車の旨を宿の主に伝えていくつもりだったがあいにく不在の様子だったので、登山届に記入して出発した。

前に五月の連休後に訪れた折り 疲れた様子の主と話した
白山のこと好いように言われた 刈り込み小屋を使えばと親切思い出します

> 沢の音が大きくなってきてタンドウ谷の徒渉点。水量が多いので雨後は渡れなくなりそうだ。
> 斜面が崩落しているところでは丈の高い草が踏み跡を隠していた。(コース中最も難儀。)途中には滝もあって面白い反面、滑落の危険も感じ気の抜けない登りだ。

けっこうきつい登りの様ですね その後のブナ林が癒してくれるんですね

> やがて林の向こうに目指す赤兎山が見えてくるとその優美な山容を見てたちまち気分は高揚し、先ほどまでの引き返そうとの考えは全く吹っ飛んでしまった。何としてでも頂上まで行きたい。
> 小原登山口から登ってきた先客が多数いて、眼前に広がる白山のパノラマに見入っている。石徹白からの禅定道の稜線が一望の下だ。北に大長山、西南に経ヶ岳、南に荒島岳や能郷白山など、行ったことのある山や行ってみたい山がずらり並ぶ360度のパノラマは素晴らしいの一言。

前に白山チブリ尾根へ 行きがけ駄賃に小原から登りました 一等の展望を堪能しました 雪の時にまた行きたいなあです

> 鳩ヶ湯に帰りつくと、宿の主の大目玉が待っていた。ある程度覚悟はしていたが、出発時に居なかったんだから仕方がない。ひたすら頭を下げ勘弁してもらった。

何を怒られたのかなあ 覚悟してたとは思い当たる事がある? 主の印象が甦ります

好い山遊びをです                緑水

2005/09/03(Sat) 20:39:09  [No.531]


 緑水さんこんばんは。毎度のお返事ありがとうございます。
 つまらないレポートながら、記録と記憶の整理として登ったらできるだけ書きたいと思います。


> こんばんは 八幡とは好いところに住処が有りますね
> 緑水は長期滞在したい 空き小屋ありませんですかね

 両親が八幡の出で幼少の頃より八幡に親しんできたうちの奥さんは、毎年夏になると行きたがります。毎年行っていると町の様子もだいぶわかってきて、(親戚の)家にずっといるのが退屈になってきました。そこで最近は八幡を拠点に山に行くことにしており、毎回喜んで同行している次第です。
 なお、先週に続き昨日(9/3)も八幡に行っていました。今回は法事のためで、翌日の仕事の関係で日帰りでした。
 この日は踊り納めでとても賑わっていました。


> 前に五月の連休後に訪れた折り 疲れた様子の主と話した
> 白山のこと好いように言われた 刈り込み小屋を使えばと親切思い出します

 白山に連なる山並みも近くで見るとなかなかそそります。
 三ノ峰や刈込池など、この奥にもまだまだ訪ねてみたい所ありますね。


> けっこうきつい登りの様ですね その後のブナ林が癒してくれる
>んですね

 勾配のきつい場所はさほどありませんが、登山道としてはやや心許ないところがあります。
 踏み跡が薄くなりかけているのは最近はここから登る人が少ないせいなのでしょうか。廃れてしまうのではないかと心配です。
 ブナの林は初秋の趣でちょっと面白みに欠けました。ツバメオモトの青い実があってきれいでした。新緑の頃や紅葉の頃はきっといいでしょうね。

 FYAMAに入りたての頃、経ヶ岳に登ったレポートをアップしたら、同じ日に登ってどこかですれ違った方からのレスを戴いたことがあります。その思い出の経ヶ岳の頂上で初めてその名を聞いたのが赤兎山でした。尤もその日は天気が悪くて山自体は見えなかったはずです。


> 何を怒られたのかなあ 覚悟してたとは思い当たる事がある? 主の印象が甦ります

 鳩ヶ湯の駐車場は私有地で、好意で使わせていただけます。ただ長時間駐車する場合は鳩ヶ湯に連絡を、との旨の看板が立っております。
 冒頭に到着時の様子を書きましたが、呼んでも誰も出てこなかったので困ってしまい、結果的に無断で停める形になりました。主は「6時からいた」と言って怒っていましたけど。
 まあ、道路わきでも停められる場所はたくさんありますので、次に来る事があれば気をつけます。

2005/09/04(Sun) 22:26:56  [No.536]


こんにちは、たんたんさん。
よい道を登られましたね。
福井の有名(良くも悪くも)な政治家、熊谷組社長だった熊谷太三郎の開いた熊谷新道です。
>  踏み跡が薄くなりかけているのは最近はここから登る人が少ないせいなのでしょうか。廃れてしまうのではないかと心配です。
ロングコースですが、昔の山登りはそのぐらいが普通だったのでしょうね。やはり最近は小原峠からでしょうけど、夏は街のかっこうでニッコウキスゲを見に登る人がいっぱいいますね。
>  ブナの林は初秋の趣でちょっと面白みに欠けました。ツバメオモトの青い実があってきれいでした。新緑の頃や紅葉の頃はきっといいでしょうね。
7月は足元にツルアリドオシがいっぱい咲いていてよかったです。
>  FYAMAに入りたての頃、経ヶ岳に登ったレポートをアップしたら、同じ日に登ってどこかですれ違った方からのレスを戴いたことがあります。その思い出の経ヶ岳の頂上で初めてその名を聞いたのが赤兎山でした。尤もその日は天気が悪くて山自体は見えなかったはずです。
赤兎山→経ヶ岳 冬は山スキーの素晴らしいコースらしいです。
>  鳩ヶ湯の駐車場は私有地で、好意で使わせていただけます。ただ長時間駐車する場合は鳩ヶ湯に連絡を、との旨の看板が立っております。
>  冒頭に到着時の様子を書きましたが、呼んでも誰も出てこなかったので困ってしまい、結果的に無断で停める形になりました。主は「6時からいた」と言って怒っていましたけど。
>  まあ、道路わきでも停められる場所はたくさんありますので、次に来る事があれば気をつけます。
鳩ヶ湯のご主人は大変いい人です。バスを利用する登山者の帰りが遅いといつも心配して表で待っています。あの山域で何かあれば頼みは鳩ヶ湯しかないのです。車に登山届けと簡単なコメントを残しておいて下さい。
しかし、お風呂は5時まででいつも時間が無くて入れませんね〜(笑)

2005/09/05(Mon) 15:15:28  [No.544]


 mayonekoさんこんばんは。コメントありがとうございます。


> よい道を登られましたね。
> 福井の有名(良くも悪くも)な政治家、熊谷組社長だった熊谷太三郎の開いた熊谷新道です。

 赤兎山については何故か家にあるガイドブックには情報が載っておらず、今回はネット情報に頼りきりでした。簡単に何でも調べられるようになって助かりますが、生半可に判ったような気になってしまいちょっと反省です。
 おっしゃるとおりいい道でした。短時間の登山に慣れきった身にはやや応えましたが、充足感は得られました。


> 鳩ヶ湯のご主人は大変いい人です。バスを利用する登山者の帰りが遅いといつも心配して表で待っています。あの山域で何かあれば頼みは鳩ヶ湯しかないのです。車に登山届けと簡単なコメントを残しておいて下さい。

 アドバイスありがとうございます。今回は叱られっぱなしで、気まずい思いで鳩ヶ湯を後にしました。でもそのことを恨む筋合いのものではありません。
 次回(があれば)は気をつけたいと思います。

2005/09/05(Mon) 23:38:25  [No.550]


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