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  【湖北】妙理山 投稿者:柳川洞吹
【湖北】妙理山 (画像サイズ: 1024×768 473kB)

【山域山名】 湖北 妙理山 (滋賀県余呉町)
【日 時】 2007/2/3(土)
【天 候】 曇りのち晴れ
【メンバー】 単独
【コース】 椿坂8:55---ca510mコバ9:55/10:00---ca770m尾根合流コバ11:10/11:15
---妙理山12:05/13:15---ca770m13:50--- ca510m14:15/14:20---椿坂14:35



天気予報は、2月に入ると、やれ寒波だ、やれ大雪だと騒いでいる。
そして土曜は天気回復らしい。
久しぶりに晴天の下で純白の雪で遊べると思うと、ワクワクしてしまう。

金曜の夜、クルマは名神高速を走る。
竜王を過ぎ八日市にさしかかると、夜目にも道端の積雪が増えてきた。
こいつは鈴鹿でも楽しめそうだが、せっかくの雪だ。
クルマはさらに北へと向かう。

この八日市から彦根にかけての高速道路は、
いま晴れていたかと思うと突然の降雪が襲う「ゲリラ雪」の名所と言われているが、
その名のとおり、秦荘付近で突然激しい降雪が始まり、車列は渋滞しはじめた。

対向の下り車線を見ると、
除雪車の梯団走行が始まっており、除雪車に続いて一般車両の車列がすれ違っていく。
降雪は激しいものの雪は路面にはまだ積もっておらず、
除雪車のプラウは上げたままの走行だったが、
路面の積雪量とは関係なく一定の時隔で定期的に梯団走行を実施して、
少しでも路面への積雪があれば、すかさず除雪できる体勢をとっているのだ。

こちらの上り車線でも、除雪車で頭を抑えられての渋滞だろう。
その降雪も多賀までで、渋滞も解消し、米原から北陸道に入る。

平野部の雪は、長浜より八日市のほうが多く、細かい降雪はあるが路面に雪は全くない。
北陸道を走る車はまばらだったが、
木之本インターの手前1kmで、突然、渋滞の後部に着いた。
木之本ICから先の北陸道は丸岡までチェーン規制がかかっているため、
全車両が一旦、本線から1車線に絞られて、インターの料金所の手前まで出され、
そこでタイヤチェックが行われているための渋滞だ。

ワシはこの木之本で降りるだけなのだが、この渋滞にくっついて行くしかなく、
はた迷惑な規制のやり方だが、仕方がない。
渋滞がかなり伸びているので、係員はあせっているのか、
実際のタイヤチェックは、車両が完全に停止していないのに、
暗い中、懐中電灯で照らして冬用タイヤかどうかの判断をして、先へ進めているようだ。
いつもこの仕事をしていると、何かコツがあるのだろうが、
完全に止まっていないタイヤを暗い中で見て、
冬用タイヤかどうかを一瞬に見分けられるものなのか、疑問が残る。
この渋滞を抜けるのに10分かかった。

前置きが長くなった。

朝、目覚めると、陰鬱な鉛色の空から、ちらちらと雪が降っている。
雲底は低く、地表から50mくらいで、そこから上は雪雲の中だ。
きょうは晴れのはずと違うんかいな。
ラジオでもNTTの天気予報でも、晴れやと言うとるのに。
ちょっと意気をそがれながら朝食をしていると、上空に少しずつ青空が見えてきた。
そうこなくっちゃ。

柳ヶ瀬あたりから国道の路面は部分的にシャーベット状となり、
チェーン装着のため路肩に停車しているスキー客の車が目立つ。
椿坂のバイパスに着くと、
路側の駐車帯が、うまいぐあいにふくらみを持たせて除雪されていたので、
ありがたくそこにクルマを止めた。
これで登山は半分成功したようなものだ。
まあ2日間降ったといっても、雪の量は去年に比べれば知れているが。

支度をして出発だ。
きょうはザックにスノーシューを背負っている。
道の横の植林を抜け、小谷を渡って、
雪で中途半端に抑えられた笹薮の斜面を登り、とりあえず尾根に上がった。
ここまで15分。

尾根上には杣道があって、昔は椿坂集落にある寺のお堂の裏から登って行けたのだと思う。
バイパスがお堂の裏の尾根をぶった切って開通したため、
この尾根の末端は、高い切り通しと雪崩防止柵で通れなくなってしまった。
尾根の向こう側に杣道があるのかも知れないが、
来るのはいつも雪の頃ばかりなので、道は判別できないし、
なによりも、その取り付きまで、
車の行き交う車道を、雪やドロを跳ね掛けられながら歩いていくのはゴメンだ。

これって、歩くのは、つまり車道部分そのものってことですよ。
路側帯なんか、除雪壁の下敷きになってるから、歩くとしたら車道しかない。
そこで、凍結部分で滑って車に跳ねられでもしたら、
あるいは自分が滑らなくても、
自分を追い越すために大きくふくらんで進路を変えた車が、
もしコントロールを失って滑ってきたら、
悔やんでも悔やみきれないだろう。

だから、リスクマネジメントの観点から、
最初はやむなく、急な尾根の腹を登らないといけないが、安全性は格段に勝る。
たった10分ほどの辛抱だ。

きょうのレポートは、なかなか山に登っていかないので、すまぬ。

杣道を拾いながら積雪の尾根を登る。
雪は足首くらいなので、ツボ足で充分はかどる。
ca510mのコバで右側の植林が終わり、明るい自然林の尾根になる。

一昨年も、この尾根を登ったが、きょうはそれより1ヶ月以上早いので、
まだ雪は少なく、笹薮が出ている部分があるし、
全体的にちょっと藪っぽい感じは否めない。

しばらくツボ足で登っていたが、
ca600mで笹薮もおさまり、いよいよスノーシューランドとなった。
嬉々としてスノーシューを履く。

そのとき、イヤなものが目に入った。
テープだ。
うーん、こんなところまで。
それにしても、長い。
一ヶ所の結び目でテープが2条、1m以上も長々と垂れ下がっている。

しかも、その材質がちょっと変わっていて、
タテに裂けるのは普通の荷造り用ポリテープと同じだが、
表面にアルミを蒸着したような銀色で、ちょっとキラキラする感じのテープだ。
ただ、銀色なので、雪の白の背景にはあまり目立たないのが、せめてもの救いだが、
1mものヒラヒラは、いかにも長い。

それが、一目で3ヶ所〜4ヶ所。
おまけに、その1mの末端を横の木の枝に括り付けて、水平に渡してあるのもある。
設置間隔は5m〜10m。
ひどいときは、その場所の左右両側にある。
スキー競技の旗門じゃあるまいし、いったい何、これ?

ヒラヒラヒラヒラ、ヒラヒライライラ。
ヒラヒライライラ、ヒラヒライライラ。
ヒラヒライライラ、イライライライラ。

少し登ると、二重山稜のようになった部分があるのだが、
例のテープはそこを過ぎると、パッタリとなくなった。
ああよかった。
けど、あの区間だけ、いったい何だったんだ?

ca770m尾根合流手前、わずかな急登だが、ヒールリフターが快適に決まる。
それを過ぎると、緩やかなコバに着いた。
風もなく、優しい日差しの中にブナが立ち並ぶさまは、この尾根の白眉と言えるだろう。
ここまで2時間以上かかっているが、やはり体力が落ちてきたのか、
きょうは息を整えて止まっている時間が多いような気がする。
スノーシューを履いていても20センチから40センチは沈む、一人ラッセルのせいもあるだろう。

次の一歩が雪面から沈むということは、それだけ登ったのにもかかわらず、
雪の圧縮によって高度をロスするということに他ならない。
仮に、少なめに見積もったとして、1歩で20センチ沈むということは、
10歩で2m、100歩で20m、1000歩で200m沈むということだ。

今回の歩数は、万歩計で往復11240歩だったが、
山での歩数はかなり少なめに出るので、
登りは6000歩あったとしたら、1200m沈んだことになる。
妙理山は椿坂からの標高差600mほどの山だが、
沈みを計算に入れると標高差1800mの山に登ってきたのと同じなのだから、しんどいはずだ。

ともあれ、天上のプロムナードは続く。
緩いアップダウンが続く頂上稜線の樹林を縫い、妙理山に着いた。
ブナの木にテープがひと巻きしてあるだけで、山名プレートの1枚もない、
すっきりした山頂だ。
ここはいつも東側に雪庇が出るのだが、
今年はまだ雪が少なく、雪庇ができていなかった。

梢越しの展望しかないが、ゆったりと落ち着ける山頂だ。
この時間、もう誰も登ってくることはないだろう。
頂上を独り占めにして、うどん鍋をコンロにかけた。
あとは、ゆったりとした「時」が流れていく。
いい山だ。

                               洞吹(どうすい)

2007/02/04(Sun) 22:39:13  [No.6185]


  Re: 【湖北】妙理山 投稿者:SHIGEKI
Re: 【湖北】妙理山 (画像サイズ: 800×600 612kB)

洞吹さん こんばんは

長〜いREPやな と思ったら 前置きも長かったです。
滋賀の状況を詳しく述べていただいてありがとさんです。

その通り、たとえば先週金曜日の積雪量なんかも いろいろ情報収集
すると湖北地方より湖東 結局 我が町 竜王が一番多かったりするのです。

>雪の圧縮によって高度をロスするということに他ならない。
>仮に、少なめに見積もったとして、1歩で20センチ沈むということは、
>10歩で2m、100歩で20m、1000歩で200m沈むということだ。

>今回の歩数は、万歩計で往復11240歩だったが、
>山での歩数はかなり少なめに出るので、
>登りは6000歩あったとしたら、1200m沈んだことになる。
>妙理山は椿坂からの標高差600mほどの山だが、
>沈みを計算に入れると標高差1800mの山に登ってきたのと同じなのだから、しんどいは>ずだ。

そしてこの沈む理論 前にもお聞きしたようです なるほど しゃ〜からしんどいんや
といたく納得です。
さらには、この沈むときに、片足でコケんようにバランスをとる必要がありまして
これでもかなりの筋力を消耗するのです。

この日はゲレンデスキーの合間にと言うか鍋ランチの為のブンゲンでした。

静かな妙理山 残雪期にと考えてましたが、今シーズンはタイミングが難しそうですね。

では また 残雪の山毛欅林レストランで

SHIGEKI

2007/02/05(Mon) 20:35:39  [No.6201]


  Re: 【湖北】妙理山 投稿者:柳川洞吹
Re: 【湖北】妙理山 (画像サイズ: 1024×768 247kB)

SHIGEKIさん こんばんは

> 長〜いREPやな と思ったら 前置きも長かったです。

牛のヨダレみたいなレポートですんまへん。
もう山に登らずに終了しようかと思いましたが、すんでのところで思いとどまり、
なんとか山頂まで書けました。

> 滋賀の状況を詳しく述べていただいてありがとさんです。

滋賀県て、いいとこですね。
好きですよ。
ただ、美味いものは三重県のほうが多いような……。

> その通り、たとえば先週金曜日の積雪量なんかも いろいろ情報収集
> すると湖北地方より湖東 結局 我が町 竜王が一番多かったりするのです。

ほんとに意外でしたね。
八日市あたり、雪がどっちゃりあるのに、長浜、木之本、ほとんどないんやから。


> >沈みを計算に入れると標高差1800mの山に登ってきたのと同じなのだから、しんどいは>ずだ。
> そしてこの沈む理論 前にもお聞きしたようです なるほど しゃ〜からしんどいんや
> といたく納得です。

前にも一度書きましたね。
今回も、登っている最中に、こいつが頭に浮かんでしかたなかったので。

> 静かな妙理山 残雪期にと考えてましたが、今シーズンはタイミングが難しそうですね。

例年よりちょっと藪っぽい感じがしたですね。
1月、ほとんど雪が降ってないし、
この先の週間天気予報の気温を見たら、情けなくなりますね。
2月の真ん中に16度だ17度だ……何を考えているのだ、気象台。
雪がどんどん融けてしまうぞ。
それでなくても、北陸地方の1月の降雪量は、平年比たった3%だと新聞に書いてあった。
せっかく長ボヘ用の連休が確保できたのに、ゴールデンウイークには、奥越の雪は跡形もないぞ。

> では また 残雪の山毛欅林レストランで

残雪があればいいが……
画像は、朝の椿坂駐車地

よい山旅を!
                                洞吹(どうすい)

2007/02/07(Wed) 23:05:11  [No.6244]


  Re: 【湖北】妙理山 投稿者:山日和

洞吹さん、こんばんは。
プロローグだけでレポを1本読んだ気分です。(^^ゞ

> 尾根上には杣道があって、昔は椿坂集落にある寺のお堂の裏から登って行けたのだと思う。
> バイパスがお堂の裏の尾根をぶった切って開通したため、
> この尾根の末端は、高い切り通しと雪崩防止柵で通れなくなってしまった。

なるほど、そうなんですか。地形図にはバイパスが載っていないので、寺から上がれるもの
だと思ってました。

> しばらくツボ足で登っていたが、
> ca600mで笹薮もおさまり、いよいよスノーシューランドとなった。
> 嬉々としてスノーシューを履く。

やはりそこそこ上がればそれなりの世界になりますね。もっともマキノではCa300mで
スノーシューランドになりましたが。

> 一ヶ所の結び目でテープが2条、1m以上も長々と垂れ下がっている。
> それが、一目で3ヶ所〜4ヶ所。
> おまけに、その1mの末端を横の木の枝に括り付けて、水平に渡してあるのもある。
> 設置間隔は5m〜10m。

これはなんなんでしょうね。登山とは関係なさそうですね。

> それを過ぎると、緩やかなコバに着いた。
> 風もなく、優しい日差しの中にブナが立ち並ぶさまは、この尾根の白眉と言えるだろう。

おお、いい感じ。

> 仮に、少なめに見積もったとして、1歩で20センチ沈むということは、
> 10歩で2m、100歩で20m、1000歩で200m沈むということだ。
> 妙理山は椿坂からの標高差600mほどの山だが、
> 沈みを計算に入れると標高差1800mの山に登ってきたのと同じなのだから、しんどいはずだ。

出ました。おなじみの理論ですね。(^^ゞ

> 梢越しの展望しかないが、ゆったりと落ち着ける山頂だ。
> この時間、もう誰も登ってくることはないだろう。

この時間でなくても人に会わない山でしょう。いいですね〜。

               山日和

2007/02/05(Mon) 22:20:45  [No.6209]


  Re: 【湖北】妙理山 投稿者:柳川洞吹
Re: 【湖北】妙理山 (画像サイズ: 1024×768 384kB)

山日和さん こんばんは

> プロローグだけでレポを1本読んだ気分です。(^^ゞ

1本のレポートで2本分のボリューム。
たいへんお得な、洞吹本舗のレポートです。
それだけではありません。
今、お買い上げいただくと、さらにもう1本分サービス。

> やはりそこそこ上がればそれなりの世界になりますね。もっともマキノではCa300mで
> スノーシューランドになりましたが。

そうなんですが、やはり、いつもより藪っぽい感じでした。

> これはなんなんでしょうね。登山とは関係なさそうですね。

いや、登山の感じがするのですが、なんだかわかりません。

> 出ました。おなじみの理論ですね。(^^ゞ

前にも一度書きましたね。
登りながらこれ考えてると、しんどいのが、よく納得できるのです。

> この時間でなくても人に会わない山でしょう。いいですね〜。

ところが、一昨年は吹雪の中なのに、頂上直下で三人、メシ食ってはったんですから、びっくりですわ。
とっちゃんがお知り合いの方との山行日を間違えなかったら、出会っていたはずの日。

それにしても、雪が少なくて拍子抜けです。
もうちょっと降ってくれんと、奥越はゴールデンウイークには雪がなくなってしまうぞ。
大丈夫かな。

画像は、妙理山の西峰から大黒山を望む。

よい山旅を!
                                洞吹(どうすい)

2007/02/07(Wed) 23:22:35  [No.6245]


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